有名デザイナーが設計した高価な積木や、北欧のおしゃれな木のおもちゃ、ネイティブの英語のDVDや、本格志向のピアノのおもちゃ。
ママが厳選して、子どものためにしっかり選んだおもちゃ。
なのに子どもは、あっという間に飽きて、結局ビニール袋やペットボトルで遊んでる、ってことよくありませんか?
数万円の知育玩具を放りだして、ただのゴミで夢中になって何日も遊び続けています。
親としては肩透かしのようでがっくりしてしまいます。どうしてなんでしょう。
●親が望むことと、子どもがやりたいことは違う
親が期待している子どもの遊び。
「英語の教材に熱中してほしい」
「知育玩具で遊んで、標準の月齢より早い発達をしてほしい」
「洗練された上品なおもちゃで遊んでほしい」
「センスのいい音楽や絵本に親しんでほしい」
しかし、これらは、大人が勝手に描いている幻想です。
大人の思惑をよそに、子どもは目の前の楽しいことに熱中していたいのです。
「ティッシュをひっぱるとどんどん出てくる」
「リモコンや家電のスイッチを押すと面白い!何度でもやりたい」
「紙を破ると、気分爽快、ハマっちゃう」
そんなふうに小さな楽しいことに熱中することで、手先や感覚、脳をフル回転させて、子どもたちは、ものすごくたくさんのことを学習しているのです。
大人が子どもに期待する、「教材に熱中してほしい」希望は、立場を置き換えてみると理解できるかもしれません。
旦那さんがくれた、妻へのお誕生日プレゼント。「君にかわいいエプロンを買ってきてあげたから、喜んでたくさん家事をしてね。料理の腕をあげてね」と言われたら、ちょっと気が重くありませんか?
大人の希望を、子ども本人の希望と混同しないように、親は一歩さがって受け止めてあげたいですね。
Photo by Rebecca Hildreth