子どもの日といえばこいのぼりを飾る家も多いかと思いますが、そもそもこいのぼりはどうして飾るのでしょうか。
●徳川幕府から始まったお祝い
端午の節句5月5日は江戸時代、徳川幕府にとって重要な日であり、将軍のお祝いを江戸城でしていました。
さらに男の子が生まれるとのぼりを立てて5月5日にお祝いをしていたのです。
こののぼりを立てる風習は武家の間に広まり、男の子が生まれるとのぼりを立てるようになりました。
そして庶民にも広まり、立場上は低くても経済力がある町民などがのぼりを立てるようになったのです。
●鯉が滝を登ると、龍になる!
この庶民の間で広まったのがこいのぼりで、中国では「鯉の滝登り」が立身出世を意味するということで、それまではなかったこいのぼりが採用されました。
「鯉の滝登り」は「急流の滝を登りきる鯉は、登竜門をくぐり、天まで昇って龍になる」というもので、出世して立派な人になってほしいという願いも込められています。
この故事は「登竜門」という言葉の元にもなっています。
もともとは中国伝来の厄払い行司の端午の節句ですが、健康で丈夫な子どもが育ち、大きく出世してくれることを願ったものなのです。
また男の子が生まれたことを報告し、守ってもらうためにこいのぼりを立てたという説もあります。
●女の子も飾ろう!
現在は女の子であってもこいのぼりがほしいなら、ミニこいのぼりを飾ってみたり、親子でこいのぼりを作って飾ってみたりするのもいいでしょう。
女の子向けのキャラクターが描かれたこいのぼりも売っていますし、折り紙などを使えば簡単にこいのぼりが作れます。
男の子がいる家庭でも女の子がいる家庭でも、お子さんの健康と成長を願ってこいのぼりを飾ってみてはいかがでしょうか。
イラスト by いらすとや
鯉のぼり
http://www.irasutoya.com/2014/04/blog-post_4787.html
鯉の滝登り
http://www.irasutoya.com/2015/02/blog-post_222.html
Photo by Tranpan23