初めてわが子を腕に抱いた時のドキドキする気持ちを覚えていますか?
いろいろ情報を調べてしっかり準備してきたつもりだけど、いざ子育てが始まって、自分でやってみると、想像してたようにスムーズにいかず、おろおろすることも…。
抱っこや授乳がこんなに大変だなんて思わなかった!
どうして泣きやまないの?
想像してたのと違うことが多くて、小さなこと一つ一つに心が揺れ動きます。
パパに相談しても「ふーん、そうなの?」「○○らしいよ」「そのうち慣れるんじゃない?」と、外野からのお気楽な意見で、ぜんぜんアテにならず、「わたしがしっかりしなきゃ!」と、産後ママの不安はかえって増してしまうことも少なくありません。
不安を解消するために、本やインターネットで気になることをはじから検索して、でてきた情報に一喜一憂。
重大な病気を心配したり、全然気にしなかった食べ物のうわさなどが目に止まったり、いろんな情報にふりまわされつつ、我が子とインターネットを交互に見つめて、途方にくれたり…。
でも気づくと、赤ちゃんを抱っこしてるときに、小さな手がキュッとママの服を握っていることに気づいたり、「あーうー」とかわいいおしゃべりを聞いて嬉しくなったり、「あ、笑った!」など、発見と感動に満ち溢れていることにも気付きます。
初めての子育ては、子どもや情報に振り回されて必死だった、けれども、いろんなことに気づかせてもらえて、忘れられない濃密な日々だった、…後からきっとそう振り返るでしょう。
やがて下の子が生まれると、上の子とは別の苦労もありますが、初めての時に比べると子育ての要領も得て、無難にこなせるようになることが多いと思います。
ネットや、他のママからの情報は軽く受け流せるようになるし、子どもの困った行動も、のんびり見守れるようになる…。
余裕があるから、子どもの可愛さを十分に堪能できる。叱り過ぎずに済む。
でもドキドキしながら手探りでもがいて、宝探しをしていた、初めての子育ての体験は貴重です。
子育ては今しかできない最高の冒険。
しんどいことも多くて投げ出したくなる時もあるけれど、たまに頭の片隅で別の見方をして、深呼吸してみると、ちょっと気持ちがラクになるかもしれませんね。
Photo by Tatsuo Yamashita