幼児教育に力を入れているお母さんも多いと思いますが、最近注目されているのがシンガポールの幼児教育です。
シンガポールの幼児教育がなぜいいのか、今流行の早期詰め込みや早熟エリート教育を施しているのかと言うとそうではなく、子どもの心にストレスがかからないよう、幸せを感じながら自信を持つことができる自我を持つことから始め、脳科学やの王言語学、幼児心理学などの科学的根拠をもとにカリキュラムを作成しているからです。
さらに教師1人に対して幼児は5人と少人数制ですから、先生が幼児1人1人に対して丁寧に向き合い、辛抱強く教えることができ、個性と個人が持つ探求心を延ばすことができるのです。
たとえばある授業では英語で三匹の子豚の絵本を読み聞かせ、生徒にわらと木材とレンガを渡して小さな家を作らせます。
そして生徒はオオカミとなって息を吹きかけ、家を壊そうとしてみるのです。
次に中国語担当の先生が同じ絵本を読み聞かせ、その後オオカミや豚の人形、さらに子どもたちが先ほど作った家を使ってストーリーを作っていきます。
これは五感をフルに活用し、言語を身に着けさせる教育法で、子どもたちは自分で工夫して遊びながら感受性を豊かにしていくことができるのです。
シンガポールの人口はおよそ500万人ですが、このような授業体制を取っている学校はいくつもあります。
さらにマレーシアやインドネシア、フィリピンにも浸透しており、中国政府もこの教育方法に財政支援をすることで中国全土に広げていっているのです。
まだ通い始めて1年も経っていない子どもでも、英語、日本語、中国語を使い分けることができ、デンマーク人とインドネシア人の間に生まれた子どもは英語に中国語だけではなくインドネシア語にデンマーク語も使い分けているというのです。
子どもの脳は吸収が非常に速く、言語の5~8割を幼児期に吸収すると言われていますし、今後子どもの可能性を広げるためにも子どもたちに選択肢をいくつか用意してあげるのは決して悪いことではないでしょう。
Photo by Kona Gallagher