じめじめした季節、生乾きの洗濯物から嫌な臭いが発生します。
これは、ご存知の通り、洗い切れずに残った、人間の皮脂を栄養にして雑菌が繁殖して起こります。
しかし、人間の皮脂や汗、また雑菌そのものも、もともとは無臭なのです。
●臭いの原因菌が判明
研究機関によると臭いの原因となっているのは、菌のなかでも「モラクセラ菌」という菌だということが判明しました。
普段は、人体に害がない菌なのですが、体力が低下したり、免疫力が弱まっている時には、病気を引き起こす可能性があるといわれています。
●臭~い「モラクセラ菌」が起こす病気
・肺炎
・中耳炎
・副鼻腔炎
・髄膜炎
中でも、髄膜炎は脳にダメージを及ぼす、危険な病気ですね。
肺炎同様、体力のない小さな子どもがかかると、悪化して命にかかわる可能性もあるのです。
●子どもを守れ!「モラクセラ菌」を退治する洗濯法
(1)室内干し用の洗剤を使う
梅雨の時期だけでも、使っておくと効果が違います。
(2)熱めのお湯で洗濯する
40~50度くらいのお湯で洗います。
お風呂の残り湯は、雑菌があると敬遠する方も多いようですが、水で洗うより、清潔に洗えるという調査結果が出ています。
(3)漂白剤を入れる
色柄ものに使える漂白剤を入れるようにしましょう。
(4)なるべく短時間で乾かす
洗濯乾燥機や、付属の乾燥機能などを使って、なるべくすぐに乾燥させることが、雑菌繁殖を抑えるためのセオリーです。
やむをえず室内干しにする場合は、洗濯もの同士を十分間隔をあけて干し、扇風機やエアコンの除湿や送風などを当てて、風通しをよくしましょう。
面倒でなければ、アイロンを使えば、さらなる除菌効果が期待できます。
アイロンはシラミやノロウィルスも撃退できる万能な武器です。
ぬいぐるみなど、分厚いものはドライヤーなどを使って、乾燥の時間を短縮することも大切です。
上記(1)~(4)を全て実行することが、臭くて危険な「モラクセラ菌」撃退のポイントになります。
ただし、熱湯や漂白剤、高温の乾燥機やアイロンなどは、服の布地を痛める要因にもなるため、大事な衣類は、温度を低くする、漂白剤を減らすなど、加減しながら洗濯するとよいでしょう。
Photo by Mark Doliner