芸能人の中にも育児休暇を取得する男性が出るなど、男性の育児休暇が何かと注目されていますが、日本の男性の育児休暇取得率はいまだ低いままです。
そんな中、男性の育児休暇取得率100%の会社があるのでご紹介しましょう。
・2013年以降男性の育児休暇取得率100%
大手生命保険会社の日本生命保険相互会社は2013年から2015年まで3年度連続で男性の育児休暇取得率100%として話題を集めています。
日本生命の社員男女比を見ると女性が9割を占めているのですが、男性社員の育児休暇取得人数だけ見れば2013年503人、現在まで1000人以上が育児休暇を取得、これは男性社員の15%にあたります。
この3年間の結果が、男性社員に子供が生まれたら育児休暇を取る、あの人は育児休暇を取るんだという認識を生んだのです。
・1%からの躍進
しかし以前から男性の育児休暇取得率が高かったのかと言うとそうではありません。
2012年度の男性社員の育児休暇取得率はわずか1%、つまり育児休暇を取ることが申し訳ないと思わざるを得ない状況だったそうです。
ではなぜわずか1年で1%が100%になったのかと言うと、90%を女性社員が占めるという会社だからこそできた取り組みがあります。
女性が90%ということは会社の成長のためには女性が活躍しなければと考えた日本生命は男性や上司が女性の働き方に理解を示し、意識及び風土を変える必要を感じ取ったのです。
日本生命の育児休暇は最長2年半取得することができますが、有給は7日間ですから、男性社員が育児休暇を取得するためにまず1週間育児休暇を取得することを徹底しました。
1週間後、男性社員が父親をやってきたという意識ではなく、母親は大変だから仕事をより効率よく終わらせ早く帰宅しよう、育児を中心に考えようと、意識が変わることが大切だったのです。
もちろん会社のバックアップ体制も整え、サブ担当者の導入やイクメンの紹介などをしてきました。
奥さんを尊重するようになった、育児の大変さを知ることができたなど、男性側にも大きな変化が見られ、結果、育児休暇取得率100%が実現したのです。
Photo by Oleg Sidorenko