サザエさんと言えば、一昔前は平均的な庶民の家庭のお話でしたが、今となっては現実には有り得ない理想の家庭となってしまいました。
サザエさんと並ぶ主役とも言えるかつおは、悪ガキではありますが、波平のことを怖がり、いざとなるときちんと言うことを聞きます。
怒られる時は波平さんの前で正座をし、波平さんはきちんと諭す。
これは子供のしつけの基本形とも言えるもので、単に怒鳴ったり怒ったり、ましてや叩くなんてことはしつけでも何でもありません。
ですが今どき、波平さんのようにしっかり叱れる父親も少ないですし、かつおのように悪さをしながらも親に畏敬の念を抱いている子供はいないでしょう。
もちろん時代の変化ありますから、しょうがない部分はあるのですが、残念ながら子供を正しくしつけられているかというと疑問が残ります。
だからこそ、周囲に気を配れなかったり、我慢がきかない子供が増えているのですね。
ただ、サザエさんから学ぶと言っても、まず家庭環境がまったく違うという方が多いのではないでしょうか。
パパはいつも仕事で帰りが遅い、たまにしか子供と会えないから甘やかす。
ママは毎日の育児で疲れて、余裕をもってしつけることができない。
そんな中で一つだけできることは、「叱るシチュエーションを作る」ということです。
自分の目の前に子供をちゃんと座らせて、自分も座って叱るようにしましょう。
叱るシチュエーションを作ることで、「いけないことをしたんだ」ということをきちんと理解できて、ふざけたり泣き喚いたりということがなくなります。
波平さんのように叱る時はきちんと叱るということを実践することが、子供のしつけにつながるのですね。
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