悪いところよりも良いところをみつけて、そこを伸ばしていくのが教育と言われますが、しつけと教育はまったく別物です。
教育は常識的なことが理解出来ている上でするもので、人間の根底を正しくするにはしつけをしなくてはいけませんし、子供の土台を作り上げるのが親の役目でもあります。
しつけにおいて、叱るというのはとても大事なことなのです。
ですが、中には怒ると叱るを同じことだと思っていて、怒鳴ったり叩いたりすることでしつけをしていると勘違いしている親御さんもいるようです。
しかし怒ると叱るというのは、似ていますがまったく違う行為になるのです。
怒るというのは、単に自分が腹が立ったり苛立ったりして、その感情をぶつけるという行為です。
私はこんなにムカついている、あなたが私にこんな感情を味あわせたんだ、ということを知らしめたいだけでする自分本位の行為になります。
一方、叱るというのは、相手に何が悪かったのか、どういった道をたどればいいのかを分かってもらうためにするものです。
どうしてそれをしてはいけないのか、こういう風にしていけばもっとうまくいく、ということを言葉で理解してもらう、相手のためにする行為です。
つまり怒るというのは一方的に行うこと、叱るのは自分の気持ちと相手の気持ちを擦り合わせながら行うこと、という大きな違いがあるのですね。
疲れたりイライラしていたり、忙しかったりすると、つい自分の気持ちだけを子供に押し付けてしまいがちです。
ですが、怒りというのは、相手を不快にさせたり反発心を抱かせるだけなので、しつけのためには叱ることを意識して行うようにしたいですね。
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