子供は褒めて伸ばすといいといいますが、この考え方自体は間違いではありません。
しかしこの「褒め」の行動に問題があることがありますので、子供の褒め方として親が注意すべき点を覚えておきましょう。
ではいったい親は子供を褒めるとき、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。
それは、褒めるときに子供が「ほしい」と言っていたものを与えることです。
なぜ子供を褒めるときに子供が欲しいものをあげるのがいけないのか。
子供はまず、褒められると非常に気持ちよくなり、気分が高揚しています。
得意げになって、褒められたことを繰り返そうとしますし、それがいいことだと認識している状態です。
そんなときに子供が欲しいと思っているものをあげると、子供は褒められることをすれば欲しいものがもらえると思い込んでしまいます。
しかし親にしてみれば欲しいものをあげるにはお金もかかりますし、気まぐれにあげたものであれば二度とあげるつもりはないかもしれません。
子供がまた欲しいものをもらいたいからと、同じ褒められる行動を繰り返し、その結果ほしいものがもらえなければ親への不信感が生まれてしまうのです。
すると褒められる行動を二度としなくなってしまったり、逆に叱られるような行動を起こしたりすることがあります。
ですから子供を褒めるときには、たとえ10円のガム1個であっても、欲しいものを与えるべきではありません。
親に褒められることが嬉しいこと、と子供に認識させ、さらに褒められて嬉しい気分を味わいたいと思うことが大切であり、あれが欲しいから褒められるようにがんばる、という気持ちではいけないのです。
Photo by Juhan Sonin