子供とコミュニケーションを取る方法としては、会話を持つことが重要とされますが、幼い子供の場合にはまだ言葉が十分に発達していないこともあり、自分の気持ちを十分に伝えることができないと考えられます。
このような場合、子供の表情や態度から、思っていることをくみ取って、悲しい思いをしているのか、悔しい思いをしているのかなどを親の方が言葉にして伝えてあげると、子供が伝え方を覚え、だんだんと親子でよいコミュニケーションが取れるようになるでしょう。
小さな子供に必要とされるコミュニケーションの方法には、言葉によるもののほかにスキンシップが挙げられます。
スキンシップは非常に重要とされていて、親が子供の肌に触れるだけでも、愛情や信頼感が伝わり、子供は精神的に落ち着きます。特に精神的に不安定な面を持っている子供の場合には、年齢を問わず、日常的に抱きしめることをおすすめします。
また抱きしめることで、親も落ち着くという効果がありますから、子育ての中で積極的に取り入れていきましょう。
つい感情的に怒りそうになった時は、どうか子供を抱きしめながら伝えてみてください。そうすると声も優しくなり、冷静に叱ることができます。
また強く叱りすぎてしまった後なども、親からもうまく言葉にはできない気持ちを伝える方法として、スキンシップを取り入れるといいでしょう。
また肌が触れ合うだけではなく、話をする時や歌を歌う時などの声のトーンもとても大切だと言われているので、優しい声を聞かせる機会を持つことも必要です。
ひざの上に抱いて、落ち着いた声で絵本を読み聞かせたり、ゆっくりお風呂に浸かりながら今日の出来事を聞いたり話したりする時間も、大切な「声のスキンシップ」になります。
また、思春期になると子供はなかなか言葉で気持ちを示してくれないことがありますが、この場合にも表情やしぐさ、また時には持ち物などからコミュニケーションを取ることが可能だとされています。
持ち物や服装があまりに汚れていたり、何度も物を無くす、急に何度もお金を欲しがるようになったら、いじめを受けている可能性もありますから、注意が必要です。
また、買い与えていないのに、お小遣いで買えないほど高級なものを持っている、などの場合も、どうやって入手したか確認した方がよいかもしれません。
目が合わなくなった、声のトーンが以前と変わった、というときも注意しましょう。
思春期でなくても、4歳くらいから、上記の注意点が見つかる子もいますから、うちの子は大丈夫と盲信しすぎないよう、持ち物やしぐさまで気にかけておくことが必要です。
以上のように、コミュニケーションと一言に言っても、いろんな方法があります。我が子と心をつなげる方法は言葉だけではありません。いろんなやり方で場面に合わせて子供の気持ちをくみ取れるといいですね。
Photo by Leonid Mamchenkov