子どもの胃袋は、大人と違って器官からまっすぐのとっくり型をしているため、もともと吐きやすい状態です。
そのため、ミルクを吐くのは珍しいことではありませんし、吐いた後でぐったりしたり機嫌が悪くなければ基本的に健康ですが、それでもやっぱり心配ですよね。
比較的頻繁にミルクを吐くという場合は、まずはどんなときに吐きやすいか覚えておくと予防ができます。
ミルクをたくさん飲んだら吐くのか、ゲップをしても吐くのか、など吐きやすい時を覚えましょう。
もし、ミルクを飲むと吐くのであれば、ミルクの量が多いことが考えられます。
一般的には月齢や体重などでミルクの量を決めますが、赤ちゃんによって胃の大きさや発達は異なるので、必要なミルクの量も個人差があります。
ですので、対策としては1回にあげる量を減らして、あげる回数を増やしてみましょう。
ゲップをしても吐く場合は、胃の中に空気が溜まってしまっていることが原因です。
対策としては、ミルクを飲んだあとすぐに横にしない、飲む時も真横抱きで飲ませるのではなく、できるだけ座った姿勢で飲ませるようにするのが効果的です。
また、中にはミルクをピューっと噴水状に吐く赤ちゃんもいますが、これは寝転がって飲ませたりすると起こりやすいので、起き上がらせて飲ませてあげましょう。
ゲップがうまくでない場合は、飲んだ後にしばらく縦抱きしてあげると出やすくなるかもしれません。
最近は吐き戻し防止枕なども売られています。ゆるやかな傾斜がついた、坂道のようになっている枕です。あまり気になるようなら使ってみると、吐く回数が減らせそうです。
また、低月齢の赤ちゃんが吐いてしまうのはあまり問題がないことが多いのですが、吐いて濡れた服がそのままになっていると、特に寒い時期は赤ちゃんの体が冷えてしまうので、こまめに着替えさせたり、スタイやガーゼなどで、吐いても濡れないように配慮してあげるとよいでしょう。
吐きもどしが肌についたままだと、肌荒れなどの原因にもなるので、やさしく拭き取ってあげましょう。かわいたガーゼで強くこすると、かえって刺激になってしまうのでやめましょう。
もし予防対策を行っても吐く量や回数が多いのであれば、例え普段と様子が変わらないとしても、専門医に相談してみましょう。
ミルクを吐くのを治す薬はありませんが、適切な飲ませ方を指導してもらうことができるでしょう。どうすればいいか分からないという場合でもお医者さんに頼ると安心です。
ただ、月齢があがると自然に吐くことが減るので、あまり神経質になる必要はありません。
Photo by Bridget Coila