ネット上で、放置子(ほうちご)という言葉が注目されています。
これは文字通り、親から放置されている子どものことですが、具体的にはどんな特徴があるのか、そしてどのように付き合えば良いのかご紹介します。
●時代が生んだ言葉?「放置子」とは?
両親が共働きで、学校が終わって自宅に帰ってから、長時間1人や、子どもだけで過ごしている子どものことを放置子と呼ぶようです。
または、自宅に親がいても、放置されぎみの子を指して放置子と呼ばれることもあります。
保護者がついてなくて放置されている子という意味ですから、共働きの子どもが全員、放置子であるということでもありません。
しかし、やはり核家族化が進み、共働きをする夫婦が増えると同時に、放置子の数も増えているようです。
昔は幼い子どもだけで外を歩いていることも珍しくありませんでしたが、近年、誘拐などのリスク管理が欧米化するにつれ、小さな子どもだけで外で遊んでいることは、保護者としての目が行き届いていないとみなされる傾向があります。
子どもだけで勝手によその家に遊びに行くことも、数十年前は当たり前でしたが、現在は非常識とされるようになりました。
そんな時代の子育て事情の変化が反映されて「放置子」という言葉が生まれたようです。
●ネグレクト?放置子て、どんな子どものこと?
中でも、ネグレクトに近いレベルで、夜暗くなっても外を出歩いていて、親が心配している様子もないような子は、明らかに放置子といえるでしょう。
同じ汚れた服を毎日着ている、おやつをもらっていない、などのケースは、気にかけてあげるといいのですが、他人のお子さんということもあり、付き合い方が難しい問題もあります。
●放置子との付き合い方
放置子は、親からの愛情を十分にもらっていないので、その愛情を得るために、問題行動を起こしてしまう可能性があります。
放置子の特徴としては、子どもだけでいつまでも外をうろうろしている、夕方なのに家に帰ろうとしない、友達の家に無許可で遊びに来る、などのケースがあるようです。
見た目の特徴としては、髪の毛がボサボサだったり、洋服が伸びきっていたり、靴下がボロボロだったりと、清潔感がないことです。
どうして子どもを清潔にしていないのか、と周囲は親に疑問を持つべきなのです。
昔は、子どもだけで近所で遊んでいるケースも多かったのですが、近年では子育てのあり方などが変わりました。
犯罪から子どもを守るためにも、我が子を放置子にしないように、忙しくても休みの日には子どもとの時間を十分に取り、愛情を注ぐことが大切です。
もし気になる子がいたり、何度も家にあがりこんで帰ろうとしない子がいる場合、まずは最初に親御さんに連絡を取るべきですが、改善しない場合は、学校や地域の子育て支援などの人にそれとなく聞いてみるとよいかもしれません。
Photo by Valentina Yachichurova