生後間もない赤ちゃんは、大人とはのどの構造が違います。おっぱいを飲みながら呼吸ができるようになっていますが、自由に声を出すことができません。
しかし、「うー」「あー」というクーイングの発声を繰り返しながら、だんだんおしゃべりが上達していきます。
●シャワーのように…ママの言葉かけ
しゃべれない赤ちゃんに、あれこれ話しかけるのは少し照れくさい気がしますが、言葉の発達を豊かにするために、ぜひたくさん話しかけてあげましょう。
ママが実況中継のように独り言で話す言葉は「セルフトーク」と呼ばれます。
「今日はいいお天気で気持ちがいいね」
「今からお散歩にいきましょう、ママも楽しみ」
「少し寒くなってきたね、そろそろ帰ろうか」
赤ちゃんはまだ内容を理解できなくても、ママの声のトーンからいろんな感情があることを読み取ります。
また、赤ちゃんの気持ちを代弁してあげる言葉は「パラレルトーク」とも呼ばれ、これもコミュニケーションのために大切な働きがあります。
「お腹がすいたね、早くおっぱいが欲しいね」
「おしり、さっぱりしたね」
など赤ちゃんの気持ちを言葉にしてあげましょう。
赤ちゃんだけでなく、ママにもメリットがあります。
気持ちを代弁するうちに、ママ自身も赤ちゃんをよく観察し、気持ちに寄り添えるようになります。
●赤ちゃんの言葉や動きを真似てあげる
赤ちゃんが声を出したら、ぜひママも同じ音で声をまねてあげましょう。
生後1か月頃からしっかりクーイングできるようになるので、合わせてママもおしゃべり。
このまねっこおしゃべりは「ミラーリング」とも呼ばれます。
おしゃべりだけでなく、手をバタバタさせたりなどの行動もまねしてあげましょう。
小さいけど立派な会話になって、親子でコミュニケーションを楽しめるようになります。
●8か月~1歳で単語のおしゃべり
「わんわん」「まーまー」など簡単な音で、何かを表現するようになります。
「あのわんわん、かわいいね」など、子どもの言葉に共感しつつ、言葉を添えて表現してあげると、さらに言葉が増えていくでしょう。
自分の言葉を親が理解して、受け入れてくれる、という満足感はとても大切で、親子の信頼関係の基礎にもなります。
早く正しくしゃべることより、子どもが何に気づき、どんなことを伝えようとしているのか、ありのままの良さを受け止めてあげたいですね。
Photo by Valentina Yachichurova