子どもは一人と決めている夫婦もいるでしょうが、一人っ子を育てるときはいくつか注意したいことがあります。
一人っ子世帯は1990年代から増え始め、2010年には一夫婦あたり、子どもの平均数が2人以下となっているため、一人っ子は今後も増えることが予想されます。
現在、全体の15%を占める一人っ子世帯ですが、一人っ子を育てるときはどのようなことに注意しなければならないのでしょうか。
●何かに触れることが大切
一人っ子はわがままになると言われていた時代がありますが、今や一人っ子世帯は6~7世帯に1世帯ですから珍しいことでもありません。
また甘えさせるからわがままになるんだと言われがちですが、幼少期どれだけ愛情を受けたかによって、わがままに育つかどうかが変わります。
幼少期両親に甘えて愛情を受けて育った子どもは、他人にも愛情を注ぐことができるのです。
そのためにはいろいろなものに触れることが大切なのですが、一つの方法としてたくさんのお友達と遊ぶ機会を設けることが挙げられます。
幼稚園や保育園に通えば自然と集団生活が見につき、年齢を超えたたくさんの友達と触れることができます。
すると共感したり、いたわることを覚えたりするので、精神的に大人になるのです。
また本に触れれば世界を広げることができるので家族以外にどんな世界があるか知ることができます。
絵本を読むことは集団生活に入る前からできることですから、赤ちゃんのころからたくさんの本に触れさせてあげるといいでしょう。
もちろん自主性も大切ですから、小さなことでも自分で時間をかけてでも決める、選ばせることを指せましょう。
お手伝いをさせれば協調性を覚えますから一人っ子でも社会性のある大人へと成長するのです。
●家の中で弱者だと知っておく
一人っ子は、家の中に子どもの仲間がいません。
大人たちの中に、一人だけ子どもがいる状態なので、家の中で一番弱い存在となります。そのため、一人っ子は、小さいうちから、つねに大人や年上の人たちの顔色をうかがって生活するクセがついています。
それは社会に出たとき、目上の人とうまくやっていく力にもなるのですが、やはり、子ども時代は、子どもらしい目線でのびのびさせてあげるよう、親たちは意識しておきたいものです。
Photo by Lauren Hammond