夫婦ゲンカは子どもに悪影響と言いますが、子どもの前で無理に仮面夫婦を演じるより、上手に夫婦ゲンカをした方が、子どもにはいい影響があります。
●勝ち負けでなく、いい解決法をお互いに考えるためのケンカにする
ケンカでも、勝ち負けにこだわらず、解決方法を考えることを目的にすることです。
ケンカというとつい勝ち負けにこだわることが多いですが、夫婦ゲンカは生涯をともにし、ともに子育てをしていく2人の間で起こる意見の衝突がほとんどです。
ですから夫婦ゲンカ終了後に家の中の空気が悪くならないため、勝ち負けにこだわらず、お互いを理解する目的で行いましょう。
相手にダメージを負わせようと、現在の問題と関係ない過去の話を出して来たり、相手の弱点を責めるような言い方は、ただの不毛な傷つけ合いになってしまいますので、やめましょう。
●結論は出なくても大丈夫、きちんと感じたことをお互いに伝えて理解しあう
とはいっても必ずしも結論を出さなければならないわけではありません。
お互いの思い、意思を分かりあうことが目的ですから、お互いの目的が叶えばいいのです。
無理に結論を出すと、今後複雑な状況を生み出すこともありますので、結論が出ないのなら結論が出ないで終わらせ、仲直りをすればいいとしましょう。
仲直りをすることで悪い雰囲気は一掃されますし、子どもも安心感を覚えるのです。
思っていることを、それぞれ伝え合うこと、解決しなくても、自分の考えを伝え、意思疎通をすること、コミュニケーションをあきらめないことは、家族としての信頼関係の基本となります。
●最後は仲直りする
この仲直りで終わるというのは意外と重要なことで、お互いに拳をぶつけあって終わるのであれば冷戦状態が続く、またいつ夫婦ゲンカが始まるか分からない状況となり、子どもは気が気ではありません。
子どもにいい影響を与える夫婦ゲンカというのは、子どもが他の人と意見が違ったり、気持ちがすれ違ってケンカをしたとしても、ちゃんと仲直りをすればお互いいい気持ちになれる、と心の成長を促すことです。
仲直りで終わればまた夫婦ゲンカが勃発しても、子どもは安心してみていられますし、コミュニケーションの正しいとり方を学ぶことができるのです。
うわべだけ平穏にしているより、きちんと夫婦で向かい合う姿勢が、人間同士の本当の信頼関係や愛情表現、夫婦のあり方を学ぶなど、子どもたちにとってプラスになるのです。
Photo by Parker Knight