みんなが大好きな夏休み。
しかし、様々な事情から、夏休みが苦手な子供たちもたくさんいます。
●学校に居場所のない子どもたちに
夏休み明けに、いじめられっこたちの自殺が相次ぐことから、2015年に鎌倉図書館が学校に居場所がない子どもたちにあてて、こんなツイートをし、話題になりました。
もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。
— 鎌倉市図書館 (@kamakura_tosyok) 2015年8月26日
学校へ行くのが死ぬほどいやだったら、図書館においで、と学校に居場所のない子たちを受け止めてくれることを表明してくれたのです。
その気持ちが温かいですよね。
●家庭で居場所がない子どもたちも、ぜひ図書館に
いじめられっこではないけど、家庭に居場所がない、という子供たちもたくさんいます。
両親が仕事で不在、家庭が崩壊している、など、様々な事情から夏休みが苦手な子供たちがいるのです。
そんな子供たちにむけて、2016年、新たなツイートが話題になっています。
楽しいはずの夏休みですが辛い子もいると思います。去年もつぶやきましたが、 夏休みは家庭環境に問題のある子には居場所がなくなることでもあります。開館している間だけでも図書館にきてみませんか。図書館は誰でも使えます。あなたが誰でも何も聞かれません。本は読んでも読まなくても大丈夫。
— tama (@tamanekosan) 2016年7月18日
図書館が悪い大人の手が届かない全くの安全だとは思っていませんが、リスクは低い場所であると思います。本を読むふりだけしていれば、あとは何も言われません。ぼーっとするもよし、気が向けばそこにある気になる本でも雑誌でも映画でも見ててくれれば嬉しいです。
— tama (@tamanekosan) 2016年7月18日
図書館司書として働くTamaさんのツイートです。
夏休みは、家庭に居場所のない子どもたちが、町や人気のない公園を子供だけでうろうろしているうちに、誘拐などの犯罪や、交通事故や転落事故などの犠牲になってしまうという事件が、相次いで起こります。
そうならないよう、比較的安全な図書館へおいで、と声をかけてくれているのです。
夏休みになると、毎年、子どもだけで行動している「放置子」の話題が出ます。
しかしすぐにはどうにもならない事情を抱えている子供たちや、家庭もたくさんあります。
子供たちは、困っているという声をあげることもできず、静かに、居場所を求めさまよっています。
しかし、ツイートしてくれた鎌倉図書館さんやTamaさんのように、できる範囲で見守って、地域の大人たちがフォローしてあげられるといいですね。
とはいえ、小さい子を育てていると、よその子のフォローまで手が回らない、という人も多いでしょう。そんな場合、もし一人でいる子を見かけたら、ぜひ図書館や児童館の場所を教えてあげられるといいですね。
Photo by various brennemans