日本で相次いで起きている大きな地震。
最近では熊本県を中心に大きな地震が起き、避難所での長い生活を余儀なくされている人も多いです。
●注目を集めている液体ミルク
そんな中、避難所で母乳が出なくなってしまった人や、母乳を飲ませるのが恥ずかしい、ミルクは持ってきたけれど、避難所にお湯がないなど、赤ちゃんのいるお母さんにとってはミルクがないから赤ちゃんが泣き、泣くと周囲に迷惑をかけてしまうからストレスがたまって母乳すら出なくなってしまう、という悪循環を断ち切る手段として、フィンランドの企業が日本へ液体ミルクを提供しました。
液体ミルクとは、紙パックやペットボトルなどに入った液状のミルクで、開けたらすぐ赤ちゃんへ飲ませることができるようになっています。
常温で保管できるため、保管も簡単でしっかり密封されているために、非常に衛生的です。
また、赤ちゃんが飲みやすい形に工夫されているため、哺乳瓶なども使わず、消毒したりミルクを冷ましたりという手間が全く要りません。
阪神淡路大震災や東日本大震災のときも海外から大量の液体ミルクを寄贈してもらっている割には、日本では厚生省の許可が下りず製造も販売もされていません。
国内のミルクメーカーがニーズを把握できていない事や、粉末ミルクに比べ製造や流通のコストがかかること、更に、粉末ミルクに慣れてしまっている日本人が液体ミルクを受け入れるかどうかという面などが引っかかり、なかなか前に進めずにいるようです。
しかし、大震災の時のみならず、日本でももっと液体ミルクが普及しても良いのではないかと一人のママさんが立ち上がりました。
現在は夫婦共働きの世帯が実に多いです。
共働き世帯の夫婦がなかなか子供を作りたがらないのは、出産後育児の負担が大きくなることによって、奥さん側の仕事が制限されてくるからという理由が多いのですが、液体ミルクがあることによって、赤ちゃんを気軽に親や保育園などに預けやすくなり、また、自分でミルクを作るときも図り間違いや湯の温度などに気を配る必要がなくなるため、ミルクを上げるときのストレスが軽減されます。
署名を集めているまま産は厚生省や企業にも署名を持って時間談判しに足を運んでいます。
小さな力が集まって、日本でも液体ミルクが販売されたら、赤ちゃんの面倒を見る環境は少し変化するのではないでしょうか。
Photo by Sander van der Wel