子供はきちんと叱ってあげないと、善悪の区別をつけることができません。
叱られずに育った子供は、他人の気持ちを考えたり、迷惑をかけても気がつかない非常識な子供になってしまいます。
もちろん褒めることも甘えさせてあげることも人間形成には欠かせないことですが、それと同時に悪いことは悪いということを教えてあげることも大切なことです。
ただし、叱るのはある程度ものごとが理解できるようになってからするしつけです。
言葉も何も分からない幼少期の子供をいくら叱っても、まったく伝わりません。
例えば、大人でも語学がまったく分からない国に行って、そこで外人にべらべらと喋られているのと同じです。
幼少期の子供はそれ以上に物事を理解する能力がないのですから、たくさん叱っても、それは単に恐怖や不安という感情しか生み出さないのです。
もちろんおしゃべりや意思の疎通が出来るようになったらきちんと叱る必要がありますが、幼少期のころに何も分からないまま叱られていると、成長してからは自己否定をするようになってしまうこともあります。
また、叱り方によっては親子の信頼関係が崩れてしまって、ただ親を怖がったり嘘をついてごまかすようになってしまうこともあります。
確かに幼少期でも遊び食べをしたり、壁に落書きをするなどのいたずらをすることもあるでしょう。
こういう時には叱らずに、「ちゃんと食べないといけないよ」「いたずらしちゃだめだよ」と注意するようにしてください。
幼少期の子供は、声のニュアンスやママの表情から物事を察知して学んでいきます。この時期は、わざと叱ったりする必要はありません。
Photo by Rita Simon