いよいよ節分ですね。
節分がどういう行事がよくわかっていない子供たちも、悪者に豆を投げるというドキドキのイベントは、理解しやすく、家族みんなで楽しむことができます。
怖くて大泣きしたことも、鬼の正体がバレバレだったことも、家族の大切な思い出として残りますね。
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●3歳までは豆を食べさせないで!
そんな豆まきの定番は、カラカラに炒った大豆です。
投げやすく、香ばしくて、栄養価も高く、年齢の数だけ食べると健康になれると言われています。
でも、3歳以下の子には乾いた豆やナッツ類は食べさせないよう、消費者庁が注意を促しています。
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0~3歳が豆やナッツ類を食べたことで起きた事故は、2010年12月からの6年間で、30の医療機関で、20件以上発生していたそうです。
しかも、そのうちの半数以上は、入院が必要なほど重篤なケースだったのです。
わたしたち保護者は、たった数ミリの豆のカスが、幼い命を脅かすことを知っておきたいものですね。
●よく噛んでも、豆まきの豆で窒息続出
消費者庁では、過去に実際にあった事故を紹介しています。
<抜粋>
「節分の残りの大豆を食べた後から息がぜいぜいし、夜も眠れなかったため、病院で全身麻酔下にて気道から異物除去を行った。大豆の破片が摘出され、5日間入院した。」(1歳)
「家族と一緒にピーナッツを食べていたところ、喉に詰まって顔色が悪くなった。親があわてて背中をたたいたり、指を口に入れたりしてピーナッツを丸ごと1個吐き出したが、咳き込んで息がぜいぜいするため、救急要請した。」(1歳)
<抜粋ここまで>
子どもの喉は未発達のため、気管にものが入りやすく、特に乾いたナッツ類は、気管をふさいで窒息するおそれがあります。
また、細かい破片でも、気道に入り込みやすく、そのまま放置すると、気管支炎による呼吸困難や肺炎を引き起こします。
「よく噛めば大丈夫」と考えてしまいがちですが、数ミリの小さなかけらですら命にかかわるほどの事故をひきおこし、摘出手術が必要になることもあります。
●小さな子がいる家では、数粒ずつ個別包装された豆がおすすめ
消費者庁は、「3歳ころまでは乾いた豆やナッツ類を食べさせないこと」
さらに「大人の目の届かないところで子どもが豆に近づかないように注意し、後片付けも徹底しましょう」としています。
そのため、小さなお子さんがいる家で、豆まきをする際は、数粒ずつ個別包装された豆がおすすめです。
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●節分は日本で1000年以上も続く行事
日本に1000年以上前も古くから伝わる、伝統行事、節分。
豆は生命力と魔除けの力があり、「魔滅(まめ)」という語呂にも由来し、鬼にぶつけることで追い払うことができると言われてきました。
小さな子には、豆を柔らかく煮て、食べさせてあげるといいかもしれません。
節分の炒り豆も、みそ汁に入れて、家族で食べることができますよ。
みんなが元気で参加できる、楽しい行事となるといいですね。
Source:
消費者庁「豆・ナッツ類は、喉に詰まりやすいので気を付けて!」
http://www.caa.go.jp/kodomo/mail/past/vol/20170202.php
消費者庁「ナッツ類は小さな破片も要注意!3歳頃までは与えないで!!」
http://www.caa.go.jp/kodomo/mail/past/vol/20160128.php
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