夜の9時頃になって、またドクターが子宮口の様子を見にきてくれました。 大分開いてきているのであと少しだけ待って出産するとのことでした。
無事開いてくれていて良かった。
陣痛の波も大きいものの、麻酔が効いているので痛みで悶えるという事もなく普通の状態で話せるし、赤ちゃんの心拍も順調です。こちらの気持ちも整い、いつ出産でも大丈夫という気分でした。
先生が準備の為部屋を出ていったので戻ってくるのを待つ事に。 しばしの待機時間に、はっと思い出したのが子供を欲しい日本人の友人からお願いされた陣痛中に描いてほしいという赤富士の絵!
知らなかったのですが、どうも出産する妊婦が陣痛に耐えているときに描いた赤色の富士山の絵をもらうと子供を授かれるという言い伝えのようなものが昔から日本にはあるらしいのです。
もし無理でなければ、とお願いされていたのですが、陣痛がきっと大変で入院中に絵を描くのは難しいかもしれないなあと思っていたのですが、体の状態は麻酔の効果でほぼ普段通り。 赤色のペンと紙を持ってきていたので早速夫に出してもらいここで描くことにしました。
日本のそんな言い伝えなど知るよしもない看護師さんはここで何故お絵描き?と不思議な顔をしていましたが、何とか富士山を描きあげることができました。友人に子供が授かりますように、そして私も無事出産できますように!と富士山にトロントの病院から想いを込めながら描きました。
そこから先生を待つ事一時間がすぎ、二時間がすぎ、、。 すぐ出産かと思っていたのですがいつの間にか時間が経っていきました。 先生の別の患者さんが思った以上に時間がかかっているとの事でした。 麻酔無しだったらこういう待ち時間が辛くて仕方なかったはず!
いきみ逃しの為にと友人からテニスボールをプレゼントされましたが、こういう時にきっと出番があったのかもしれません。私は幸い元気に待てたのでテニスボールは使わずに済みました。
ライター紹介: MANA
特技・趣味:語学、音楽鑑賞、食べ歩き
家族構成: 夫 / 娘 1歳
Main Photo by Dave Lowensohn