お医者さんごっこをする子どもは意外と多いんです。
本格的なお医者さんごっこのおもちゃを使う子ども、人形相手にお医者さんごっこをする子ども、親を相手に口の中を覗き込んだりする子どもなど、様々な遊び方が見られます。
実はこれ、病院で自分がされていることを真似しているんですね。
子どもは手本なしに遊びを覚えることがありません。
たとえば歯医者に通っている子なら、親に「お口をあーんしてください」などといって覗き込んできます。
また予防接種に行った記憶が強烈だった子どもは、おもちゃの注射器やそれに準ずる道具を持って「ちっくんしますよー」などといって、腕に刺してきます。
他にも胸の音を聞く、のどの状態を見る、鼻の状態を見るなど、様々な形でお医者さんごっこをします。
健康に興味を持ってくれたわけではなく、身近な職業を子どもなりに真似ているんですね。
お医者さんだけではなく、おまわりさんやお花屋さん、ケーキ屋さん、消防士さんなど、様々な職業になりきって遊ぶことが、3歳くらいになると増えてきます。
これは将来何になりたいかということを具体的に決めるというより、今興味がある、好きなものを自分の中に取り入れて展開していきたい、自分の世界を広げて生きたいという好奇心の現われに似ています。
小学生くらいになると自然とごっこ遊びは減っていきますから、小さいとき限定の遊びと思って見守ってあげましょう。
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