「子供の脳は3歳までに出来上がる」という説が1970年代に発表され、今や幼児教育をするのは当たり前のようになっています。
1歳からリトミックや英会話、フラッシュカードを使った言語や漢字、数の練習などを行う幼児教室もたくさんあります。
子供の将来のために、勉強で苦労しないように早期教育を受けさせなくては、と思う気持ちもあるでしょう。
ですが、この早期教育が子供を苦しめることにもなるのです。
これはあらゆる教育機関の調査でわかっていることですが、幼児のうちから知識を詰め込もうとすると、心に問題を抱えてしまうことが多いのです。
子供は遊びが仕事と言いますが、これはあながち揶揄だけではなく本当のこと。
大人なら知識を得るために、本を読んだり勉強をしますが、これはそれをすることの意味がわかっているからです。
何もわからないまま、ただ無理やりいろんなことを覚えさせられるのは、子供の精神に苦痛しか与えません。
機械的にカードを見せられたり、音を聞かされたりしても、子供は楽しくも嬉しくもありませんし、逆に食欲減退や虚無症などの弊害が起こります。
ひどくなると、奇声をあげたり、夜中に暴れたり大泣きしたり、壁に頭を打ち付けるなどの自虐行為をすることも。
子供というのは、楽しい嬉しいという感覚の中からいろいろなことを覚えていきます。
他の子は字が読めるのに、数が数えられるのになんて慌てなくても大丈夫。
ママの言葉がわかるようになったら、少しずつでも覚えていけばいいことですから、周りではなく子供に合わせた成長を見守ってあげましょう。
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