ちゃんと嘘をつくということは、子どもには実は大変なことなんです。
嘘をつくには、「真実を知っている」「真実を隠す」「偽の情報を用意する」「偽の情報を信用させる」という4つの意識を働かせなくてはいけません。
嘘をつくのは良いことではありませんが、これだけの複雑な意識を持てるということなので、逆に言うとそれだけ成長しているということなのですね。
ただ、このようにきちんと意識を持って嘘がつけるようになるのは小学生ぐらいから、と言われています。
成長には個人差がありますが、未就学児までは大人からすれば嘘だけど、子どもは嘘をついている意識がないことの方が多いのです。
ですが、子どもは悪気がないにしても、親からすると嘘だったら困るということがあります。
例えば軽い怪我をしていて「どうしたの?」と聞いたら、「保育園の○○ちゃんが何もしてないのにぶった」と聞けば、先生に言って注意してもらわなくてはいけません。
悪いことをして注意する場合、「なぜこんなことをしたの?」と聞いてもその理由が嘘であれば、適切な注意が出来なくなってしまいます。
小さい子どもが嘘をつくときは、ほとんどが悪気がないので、意識的に嘘をつく人にありがちな「目線をそらす」「落ち着きがない」というような態度が現れません。
そのため嘘かどうかが見極めづらいのですが、見抜くポイントは体の動かし方です。
右脳は真実とは違うことを考える「想像」を司っていて、左脳は真実を認識する「記憶」を司っています。
つまり嘘をついているときは右脳が働くのですが、右脳が働くと目は左の方に動きます。
ですので、目が左の方を見たり、左手がやたらと動く、左足だけ揺らすなどの動きがあったら嘘をついている可能性があると言えるでしょう。ちょっと注意して見てみてくださいね。
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