子どもの虫歯は心配ですし、親としては虫歯を作らないためにも毎日の歯磨きと歯医者への定期的な受診を徹底したいものです。
そんなお子さんの虫歯に気を使っている親御さんなら、チューをしたり箸やスプーンを共用したりすると虫歯菌が移るから絶対にしてはいけないという話を聞いたこともあるでしょう。
確かに生まれたばかりの赤ちゃんは口の中に虫歯菌を抱えていませんし、箸やスプーンなどを共用したり、チューをしたりして虫歯菌をもらいます。
ですから親御さんが神経質になるのも分かりますが、あまり神経質になると疲れてしまいます。
神経質になってチューを我慢したり、スプーンなどの共用を徹底的に避けても、顔を近づけてあやす、話しかけるだけでも少量のつばは飛びますし、そこから子どもの口に虫歯菌が感染することは十分にありえます。
つまり子どもを無菌状態で育てでもしない限り、虫歯菌を完全に防ぐことはできないのです。
除菌や殺菌など虫歯菌を移さないように徹底しようと神経質になるよりは、親と子どもの口の中を常に清潔に保つほうが大切です。
子どももちろん歯磨きの習慣を身につけなければなりませんから、親子で一緒に洗面所に向かい歯を磨くことで楽しく虫歯予防をすることができるのです。
定期的な歯科検診やフッ素塗布、そして毎日の歯磨きによる清潔保持が子どもを虫歯から守ることにつながります。
チューを我慢して愛情表現を縮小させてしまうより、子どもの口と自分の口の中の清潔を守ることを考えてみませんか。
Photo by Leonid Mamchenkov