一昔前のパソコンや携帯電話は高級品であり、持てる人も限られていました。
しかし今は1家に1台ではなく、1人に1台の時代です。
またパソコンや携帯を持ったり操作したりする年齢も、年々低下の傾向にあり、マルチタスクをこなす幼児も珍しくなくなっています。
●だらだら長時間テレビやスマホ漬けは子どもをバカにする?
米国で子どものメディア利用に関する調査結果が発表され、低所得世帯の家庭で育つ幼児が、ネットにアクセスできる自分専用のモバイル機器を所有している現状などが明らかになっています。
最も驚くべき結果は、年齢と社会経済的状態にかかわらず、テレビやゲームなどの画面を見ている時間が多い事です。
例えば、低所得世帯の6カ月の幼児が、ネットにアクセスできる自分専用のモバイル機器を所有していると聞いたらあなたはどう思いますか?
さらには、3歳児と4歳児の3分の1が、同時に複数のメディア機器を使いこなす、いわゆる「メディア・マルチタスク」を行っているそうです。マルチタスクというと格好がいいのですが、実際は例えば、テレビを見ながら、スマホをいじる、など「ながら」状態でだらだらと端末をいじっている状態といえます。あれこれいじりながら、どれにも集中していない状態ともいえるのです。
米国のティーンエイジャーは1日平均約9時間をメディアに費やしており、そのなかには1日16時間もメディアを利用している子どももいるといいます。
驚くべき事に親の4分の1は、明るい画面は眠りを妨げる可能性があるという調査結果が出ているにもかかわらず、子どもを寝かしつけるためにメディアを使用していることもわかっています。
パソコンや携帯の画面から出ているブルーライトは眠りの妨げになるため、寝かしつけるのに使うのは逆効果です。
脳を興奮させ子どもが睡眠不足になってしまったら、残念ですがそれは親の責任となってしまいます。
メディアを利用する時間が増えれば、それだけ運動する時間が減ってしまい、健康上の問題も出てきます。
これだけインターネットが普及している時代ですから、全く使うなというのも無理があります。
子どもは自分で管理ができませんから、与えるにしても使う時間を決め、ある程度は親が管理する事も大切です。
Photo by Tony Alter