普段何気なく使っているエレベーターですが、実はエレベーターでの悲劇がこれまでに何度も起きています。
エレベーターのリスクを再確認して、注意しましょう。
●エレベーターで指を切断されたケース
とあるエレベーターの事故は、中学校のエレベーターで起こっています。
中学3年生の女子生徒は、給食運搬用のエレベーターの扉に挟まれてしまい、右手中指を切断するケガをしています。
この時、この生徒は、体育の授業のあと、松葉づえを使用していた女子生徒を補助するために、他の生徒1人と計3人でこのエレベーターに乗っていたと言います。
生徒がエレベーターから降りた時、右手の中指に巻きつけていた靴袋の紐が、閉じたエレベーターの扉に挟まってしまったのです。
靴袋の本体は取り残された状態のまま、エレベーターは下降、紐が生徒の指を締める形になったのです。
この時、靴袋の紐だけが扉に挟まれたので、エレベーターの安全装置が作動しなかったと見られています。
●紐や縄跳び、マフラーなどが巻き込まれる
靴ひもだけでなく、犬のリードやマフラー、縄跳びなどのような長い紐類と、エレベーターの組み合わせの事故が、これまでに実際に起こっているので注意が必要です。
エレベーターの扉に、これらの紐類が挟まれたまま動き出した場合、細すぎて安全装置が作動しないため、エレベーターが動いてしまい、思いがけない大きな事故につながる恐れがあります。
小さい子どものマフラーなどにも十分に注意が必要です。
このようなエレベーターでの事故を受け、JRでも扉の引きずり事故を防止するため、従来とは全く違う原理の安全装置を開発し、事故撲滅を目指しています。
JRの扉でも、エレベーターと同様に、細い紐が挟まれた場合、センサーでの検知が望めないので、十分に注意が必要です。
Photo by Bradley Gordon