「夫と一緒にいるのもイヤ」「性欲の塊に見える」こんな悩みを持つ産後のママたちがたくさんいます。
妻たちが産後に豹変するのはどうしてなのか、元に戻ることは無理なのでしょうか。
●夫を嫌悪する用になる産後のママたち
とあるママは、出産後、夫としゃべるのが苦痛になったと言います。
出産前には2人で外出したり、食事をするのがとても楽しかったのに、今では考えられないと言います。
このママは、実家近くの病院で出産し、生後1ヶ月を過ぎたくらいに自宅に戻ったのですが、この時から夫と過ごす時間が苦痛になったと言います。
夫との接触を避けるために、夜は帰宅前には寝るようにしているそう。
夫もこんな妻の姿に、出産前とは別人のようで、子どもの事以外の会話はなくなり、2人だけの時間もなくなったと話します。
他にも、「仕事から帰った後も、家事や育児がありへとへとなのに、求めてくる夫が性欲の塊のように思える。」と話すママもいます。
このママは、産前産後に実家に5ヶ月も帰っており、すっかり夫のいない生活に慣れてしまったそうです。
やっと家族3人での生活がスタートした時、夫は全く家事をせず、この妻は「世話をする相手が一人増えた」と夫に嫌悪感を感じたと言います。
●出産で母性にスイッチ!赤ちゃんがいる間は夫は我慢のしどころ!
このように妻が産後豹変してしまうのはどうしてなのでしょうか。
育児工学が専門の小谷教授によれば、女性は出産によって母性にスイッチが入り、赤ちゃんのことだけに24時間かかりっきりになります。
休むことなく続く緊張状態に疲れ果て、夫のことにまで気を配れなくなることが、妻の豹変の原因となっていると言います。
また、母乳の出を良くするホルモンには、排卵を抑制する働きがあるために、授乳が続く間は妊娠出来ない仕組みになっています。
このホルモンには、性欲を抑制する働きもあるそうです。
ですから、産後の女性が夫に嫌悪感を抱くようになるのは、生物学に見ても当然のことなのだそうです。
さらに、赤ちゃんを病気から守らなくては、という気持ちが強くなるので、夫は「雑菌を持ち帰ってくる存在」になってしまうのだそうです。
夫のことを「気持ち悪い」と拒絶するのは、夫に対して愛情が冷めてしまったのではなく、一時的な性欲の低下によるところが大きいようです。
赤ちゃんのお世話が大変な時期に、夫婦で協力できるように歩み寄れば、落ち着いたころにまた仲良くなれるはずです。
あらかじめ、このことを知って、産後に訪れる夫婦の危機も乗り切れるといいですね。
Photo by Brett Holt