結婚しても「子どもは作らない」、「子どもは1人で十分」という夫婦もいれば、「3人はほしい」という夫婦もいます。
では3人以上、子どもを産んだ夫婦は、なぜ子どもを3人目を産もうと思ったのでしょうか?逆に3人目がほしいけど躊躇っている夫婦はなぜでしょうか。
<3人以上のきょうだいを希望した理由>
●社会性を学べる!
3人目を生んだママたちの意見を聞くと、3人以上で社会関係を学ぶことができるという意見が目立ちます。
2人だと、仲良しかケンカという二択になりますが、3人以上いれば、仲間外れが起こったり、誰かがケンカの仲裁をしたり、力の強い者に密告したり、3通りの意見があってバラバラに衝突したり、…実社会で起こるような複雑な人間関係が再現されます。
そして3人が議論し合い、どうすればより良い兄弟関係を築くことができるか結論を導き出すのです。
●親もきょうだいが多かった
親も3人以上きょうだいがいたということから子どもも3人と言う家庭も多いですね。
賑やかな食卓や楽しい思い出、大人になってお互いに協力したり、親のことをきょうだいで相談しあったり、きょうだいがいる心強さや豊かさを、身を持って体験しているので、ぜひわが子にも3人以上のきょうだいを、と感じるようです。
●やっぱりもう1人赤ちゃんが欲しくなった
上の子の子育てが落ち着いたら赤ちゃんがほしくなったという夫婦もいます。子育てがあまりにハードで、もうこれ以上は無理、と思っていただけど、子どもが大きくなったら、やっぱり欲しいと感じるようです。
また作るつもりはなかったけど、予想外に授かったから、とまどいつつも、ありがたく生んだという夫婦もいます。
<3人目をためらう理由>
●経済的な理由
一方で3人目を生むのをためらっている夫婦の意見としては、結婚した時から1人だけ、または2人だけと決めていたという夫婦もいます。
その理由は、教育費がかかりすぎると家計が圧迫される、稼ぎが少ない、本当は3人目がほしくても年齢や収入、部屋の数を考えると2人で精いっぱいということがあります。
確かに最近の住宅は、子ども2人を想定した間取りが多く、チャイルドシートをつけるために車を買換えするなど、昔より経済的なハードルがあがっています。
いくら景気が回復傾向にあると言われても、実感できない家庭は多いですし、またリーマンショックなどが起こったら収入が下がって子どもを満足に育てられないと考えてしまう人もいるでしょう。
●最初から2人までのつもりで計画
ママも仕事に専念したい、子育てに追われて余裕がなくなるより、ゆったり1~2人を見てあげたい、という意見もあるようです。
また、親自身が1人っ子や2人っ子で、それに不自由を感じなかったから、きょうだいはそんなに必要ないと感じているケースもあります。
●出産育児に限界があったから
最近は晩婚が多いので1人目を生んだ時点で35歳や40歳ということはよくあります。
そう考えると体力の限界を感じますし、子どもが大人になるまで自分の身が持つか分からないということもあるのです。
また、高齢出産になると、気持ちのゆとりはあるものの、体力が衰えて、子育てがハードに感じると答える人も多く、3人以上育てるのは無理だと感じてしまう人もいるようです。
また、子どもはたくさん欲しかったのに、子宮の病気や二人目不妊、離婚などで、これ以上授かることができなかった、という人もたくさんいるのです。
<いろんな偶然でなりたっているきょうだいの縁>
昔はお金がなくても、手間をかけられなくても、きょうだいの平均数は多かったのですが、最近は少子化や生活の変化もあり、変わってきています。
しかし、実際に3人以上お子さんがいるママに、「産まなければよかったですか?」と聞いたら、ほぼ全員が首を横に振るはずです。
下の子が存在しない世界なんて、今となっては考えられない。きっとそう思うでしょう。
子どもを欲しくても増やせない家庭が、悩まずに済むよう、日本の社会制度が変わってくれるといいですね。
Photo by Lars Plougmann