絵本は今もなお新刊が続々と登場していますし、昔ながらの絵本が大好きだから子どもにも読み聞かせてあげているというママもいるでしょう。
そんな昔ながらの大人気ベストセラーの絵本に「はらぺこあおむし」があります。
この絵本は1匹のあおむしが果物や野菜などを食べて、蝶へと成長する様が、子どもにも分かりやすく、しかしながら楽しく描かれています。
ところで2015年にはらぺこあおむしのパロディとして発売された「はらぺこクトゥルフむし」という絵本が今話題を集めていることをご存知でしょうか。
●恐ろしいクトゥルフが主人公!
クトゥルフとは、アメリカの小説家ハワード・フィリップス・ラヴクラフトによって創作された架空の神話「クトゥルフ神話」に登場する架空の神性、あるいは宇宙生物のことです。
クトゥルウは、タコのような頭に、コウモリのような翼と、数え切れないほどの触腕そして、ワシのような、かぎづめを持っています。
はらぺこあおむしは最後に立派な蝶になりましたが、同じことを神話に出てくるクトゥルフがするとどうなるのか、というのがこの絵本の主題です。
●人気絵本と神話のパロディを再現したシュールな絵本!
物語の始まりはよく晴れた星空の元、月がそらから海に沈んだ、ルルイエとお墓を見つける所から始まります。
日曜日の朝に、このお墓から、生まれたのが、大きなはらぺこクトゥルフむしです。
クトゥルフはお腹を満たすために食べ物を探すのですが、はらぺこあおむしと違うのは人間が食べるような果物や野菜を食べないところです。
なんと
月曜日は崇拝者をひとり、
火曜日は古物収集家をふたり、
水曜日はチャールズ・デクスター・ウォードの箱をみっつ、
木曜日は気味の悪い彫刻をよっつ、
金曜日はエーリッヒ・ツァンの楽譜をいつつ、
食べます。ちゃんとオリジナルと同じように、食べた所に穴があいてますね。
そして土曜日に、ショゴスと硬くて古いものとティリングハストマシーン、そしてぬるぬるした深いものども、宇宙の色、人面ネズミに脳缶、ガク、ピック万の絵にミーゴを一つずつ食べたのです。
そして、お腹がいたくなったクトゥルフは、日曜日に禁じられたが学術書を1冊を、一心不乱に食べ丸々と太ります。
さらにルルイエにある巨大都市へと戻り墓石を新たに立て数十億年の歳月を過ごし…
最後に、「はらぺこあおむし」は美しい蝶になりますが、クトゥルフは世界をまるごと食べてしまい、何も変わらずそのままです。
シュールなオチですね。・・・SAN値が急速に減ってしまいそうです。
この悪趣味ともいえるクトゥルフの絵本は、「はらぺこあおむし」の原作者エリック・カールさんが、自由な設定で使っていいという許可を出しているからこそ実現したものです。
原作のイメージを壊さないでと注文をつける作家が多い中、ユーモアを受け止められる、おおらかな作家さんなのですね。
あまりにシュールで、少しぞっとするような内容の「はらぺこクトゥルフむし」ですが、神話好きの大人なら、思わず「お?」と反応してしまうようなエッセンスがちりばめられているようです。
また、同じようなパロディで「はらぺこゾンビ」などの本も作られているようです。
みんな律儀に、オリジナルの絵本のテイストをマネしていますね。
でもこんな怖そうな絵本、子どもに見せるのはまだ早そうです。
●お子さんを主人公にした楽しいお話を!
それならば、ママも、ぜひ、お子さんの名前を入れて、「はらぺこ○○ちゃん」というお話をつくってあげてはいかがでしょうか?
お子さんの大好きな食べ物や、苦手な食べ物をうまく入れて、最後は、お子さんが憧れている存在に変身できる、という話はいかがでしょうか?
お子さんも、自分でお話を考えるのが好きになるかもしれませんね。
<出典>
https://www.youtube.com/watch?v=cc7Vm4N0_8w
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%88%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%83%95