ものを盗むことは悪いこと、それは小さいころから親に教え込まれてきたことですが、アメリカのカリフォルニア州に住む子どもが盗んだものは、大人には想像もつかないものでした。
●1つの松ぼっくり
カリフォルニア州のスリー・リバースと言う町にセコイア国立公園があります。
雄大なこの公園には年間100万人もの人が訪れ、100年以上愛され続けてきた自然が広がります。
そして多くの動物たちがこのセコイア国立公園に生息し、安らかな一時を過ごしているのです。
ある日そのセコイア国立公園に荷物が届いたのですが、その内容を見た職員は驚きました。
同封されていたのは手紙と1つの松ぼっくり、職員は最初何かわからなかったのですが、手紙は子どもの字で松ぼっくりを持って帰ってしまったことが書かれていたのです。
詳しい内容をみてみると、先日子どもが松ぼっくりを持って帰ってしまったけれど、盗むのはいけないことだから返したい、木はジェネラル・グラントの近くだからできれば近くにおいてくださいということでした。
確かに松ぼっくりを持って帰るのは公園の規則に反します。
それは松ぼっくりが公園にいる動物たちのエサとなり、新しい植物を生み出すことになり、さらに土もきれいになるからです。
実は子どもが送ってきたのは松ぼっくりではなくセコイアデンドロンという実だったのですが、子どもが公園および自然のことを考えて送り返してくれたことに職員は全員嬉しさを感じています。
そしてこの内容を詳しくSNSに投稿した職員は実を送り返してくれたことへの感謝の気持ちと、子どもも森の仲間だということが書かれていたのです。
悪いことをしてそれを認めて謝ることは本当に勇気がいることです。
ですが罪悪感にさいなまされることは子どもにとって非常に苦しいことです。
今回のこの子どもの行動は勇気のあることで称賛されるものだと言います。
今後もこの子どもには自然や動物、公園のことを思いやることができたように、周りに優しくできる人に成長してほしいものです。
<出典>
https://www.facebook.com/SequoiaKingsNPS/posts/1128049047215811:0
Photo by Bridget Coila