プライベートなことやデリケートな問題は人に話したくないと言う人も多いですが、オーストラリア人のクリスタル・ミラーはあえて話していくことで周囲の理解を得ようとしていました。
彼女は15歳の時、クローン病という診断を受けました。
クローン病は胃から腸にかけての病気で、急速に症状が進行して行く病気です。
慢性的な胃痛や排便する際のひどい痛み、下痢などの症状を引き起こします。
●人工肛門の女性の出産
免疫系の病気で日常生活にもかなりの影響を及ぼすのですが、原因がはっきりしていないため根本的な治療法も確立されていないため、症状が出たら対処療法で対応していくしかありませんでした。
この病気にかかってからというもの、彼女は病気を隠すために友人達と食事へ行けば何度もトイレに行って気を使ったし、寝ていても胃痛や下痢などで何度も目が醒めるため、寝ているようでも全く疲れが抜けないと感じていました。
長年病気と闘って心身ともに疲労を感じた彼女が出した結論は、病気と闘うのではなく病気と共存すること。
今では同じような病気で苦しんでいる人たちに対して励ましを行っています。
病気は着実に進行し、彼女が22歳のとき、腸の大部分を切除しなくてはならなくなりました。
そして、彼女の体に人工肛門が取り付けられます。
人工肛門はバックのような形をしていて、排出される便がこの袋の中に溜まっていき、1日何度か、これを取り外して中身を捨てなければいけません。
若い女性が排便を体の外で調節しなくてはならないと言う辛さは、味わった人しか分からない辛さや苦しみがあったことと思います。
しかし、彼女は人工肛門も含めた自分の人生の全てを周囲の人にわかってもらおうとSNSを使って投稿し始めました。
そして、自分の病気を理解してくれるよき旦那さんと結婚。
妊娠が分かったときも彼女は迷わず生む決心をします。
自らバッグレディママとハンドルネームをつけ、良いときも悪いときも、時には見るもの辛くなってしまうような事まで赤裸々に投稿し続けたのです。
妊婦生活もしっかり記録しました。
排便すらいきんだことがない彼女が出産するのは、並大抵の苦労ではありませんでした。
出産後も自分の病気や家族のことなどを赤裸々にネットで報告しています。
彼女が伝えたいことは、辛いことでも少し意識を変えてみることで何でもやり過ごし事ができる。病気をもっていても一人の人間であるということです。
彼女の子ども達は自分の母親が他の母親と違うことを理解しています。
それと同時に他の人と違うことがおかしいことでないこともしっかり分かっています。
彼女が病気をさらけ出したことで理解者はこれからも増えていきます。
あらゆる環境で子育てを頑張っているママたちがたくさんいますが、ただでさえ大変なのに、自分の事情を隠そうとするとさらに辛くなってしまいます。
クリスタルさんのように、障がいもオープンにして、周囲も理解して子育てに協力しやすい世界になっていくといいですね。
https://www.facebook.com/bagladymama/photos