くる病は、ビタミンDの欠乏や、合成障害、受容体の異常などによって起こる病気です。
小児の時期は様々な部分が発達し成長していきますが、その中の骨が発達していく成長期に、カルシウムが骨に定着せずに軟らかい骨のような組織のみが増加するというもので、骨格や軟骨部分が変形してしまったり、骨の成長が妨げられてしまう病気です。
主な症状は、足のO脚が目立ったり、肋骨がこぶのようになったり、前方に突出するなどの症状の他にも身長が伸びない低身長となる場合もあります。
くる病かどうかの診断は、骨をX線で検査すればある程度の診断ができるようです。特に成長が著しい膝などの関節の部分を撮影し専門医が見ればわかると言われています。
くる病には種類があって、ビタミンDが欠乏することによって起こるものと、ビタミンDはあるものの、ビタミンDを活性化させる酵素に異常をきたして発症するタイプのものと受容体の異常によって起こるものがあり、いずれも2歳未満で発症すると言われています。
もうひとつは、低リン血症性ビタミンD抵抗性くる病といわれるもので、腎臓の中でリンが上手に機能しないことによって起こる病気の3種類があります。
治療方法は、どれもビタミンDを投与する方法がメインとなるようですが、症状によっては治療が困難となることもあるようです。
低リン血症性のくる病の場合は、ビタミンDと合わせてリンも投与されるようです。
どの治療方法でも用いられるビタミンDは、活性型のものが使用されます。
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