子どもにも大人と同じようにプライドがあります。
イヤイヤ期の子どもとうまくつきあうためには、この子どものプライドとうまく付き合うことが大切です。
<子どものプライドとの付き合い方>
●「自分はなんでもできる!」→できなくて怒る子は?
子どもはプライドが高いです。
特にイヤイヤ期の子どもはプライドが高いですから、これを知っておくだけで、ずいぶん扱い方がラクになるはずです。
日常生活の中で、こんなことはないでしょうか。
靴を履くなど、自分でやりたがるけど、結局うまくできず、かといって親に手伝ってもらうのも嫌で、怒って泣いたりひっくり返ったりします。
こんな時は、しばらくは手も口も出さずに「ほうっておく」のが正解なのだそうです。
「自分で靴が履けない」という、現状を受け入れられるまで、待ってあげてください。
心理学者によると、これはとても必要な体験で、子どもは「自分のことは自分でやりたい、うまくできるはず!」という自信やプライドと、現実の「できない自分」の情けなさと恥ずかしさを、交互に体験することで、「こうしたら失敗するから、別のやり方にしよう」という思考能力が身についていくといわれています。
つきあう親は大変ですが、学びのための大切な段階なんですね。
●傷つけない言い方を選ぶ
また、こんな場面もあります。
例えばお散歩にでかけようして、子どもが帽子をかぶっていないとしましょう。
ママはここで「○○ちゃん、帽子かぶるのを忘れているよ!」たぶん、大抵のママはなんの疑問もなく、こう子どもに指摘するはずです。
しかし、ここでママから「忘れている」と指摘されるのが、プライドの高い子どもには許せないことなのです。
散歩に行くときには帽子をかぶるのは習慣になっていたので、その子も分かっていたことです。
しかし、その日はついつい忘れてしまった。
ママから「忘れている」と指摘されると、「分かっていたのに!」と悔しくなります。
その結果、子どもはどうなるかというと、「今日は帽子いらない」となります。
そうです、忘れていたのではなくて、今日は帽子はかぶらないのだ、という展開になってしまうのです。
ママから「帽子忘れているよ!」と指摘されて、「そうだった!忘れてた!」と答える子どもばかりではありません。
特にイヤイヤ期の子どもはプライドが高いので、こんな些細なママの言葉で、「もう嫌!」となってしまいます。
こんな子どもの高いプライドに、ママが理屈で対抗してはいけません。
「いつも帽子かぶっているでしょ!」「外は暑いから早くかぶりなさい!」とムキになって言っても、プライドが傷ついた子どもはなかなか素直に言うことは聞きません。
ですから、このような子どもには、「○○ちゃん、あんなところに帽子が落ちてたよ!」と自然に帽子を渡してみましょう。プライドの高い子どもに対処するなら、これで完璧です。
これなら、自然に子どもへ帽子をかぶるように促すことができ、子どもも内心では「忘れていた!」と思いながらも、そこは指摘されていないので、素直に「ありがとう!」と受け取ることが出来ます。
物は言いようで、これでスムーズに子どもと付き合うことが出来ます。
子どもの高いプライドに、ママが理屈で対抗すると、ますます泥沼になってしまいます。
「目上の人に指摘するように」…イヤイヤ期を制するには、ママが一枚上手になって、ちょっとしたひねりを効かせるのがいいみたいです。
Photo by Neeta Lind