虐待の種類にネグレクトと言う子供の面倒を見ないことがありますが、最近増えているのがスマホネグレクトです。
スマホアプリやゲームに興じて子供を見ない状態のことを言いますが、このスマホネグレクトが子供の愛情障害につながるとしたら危機感を覚える方も多いのではないでしょうか。
・増えるスマホネグレクト
最近増えているのがスマホ依存症ですが、その中でも注目されているのがスマホ依存症の親による子供の無視、つまるところスマホネグレクトです。
子供は親の目を惹きたい、注目してほしい、自分を見てほしい、自分の存在を認めてほしいと一生懸命親に話しかけてきますが、親がスマホに夢中になるあまり事故を抑制してしまうのです。
昔はパチンコ依存症などにより子供の世話を二の次にして子供が死んでしまうという事件がありましたが、最近はスマホを見ながら授乳している、子供の話を真剣に聞かない、スマホの方が忙しいからと子供をないがしろにするスマホネグレクトが増えているというのです。
・愛着障害につながるスマホネグレクト
子供は小さければ小さいほど目を合わせて、感情をこめて話してくれることで愛情を覚えていきます。
ところが親がスマホに夢中になり、返事が上の空だったり、全く構わなかったりすると社会性、共感性が育たず安心できる環境が少ない、知能の発達が遅れるといったことが起こるのです。
さらに多動や情緒不安定、注意力欠如や対人関係がうまく築けないなどといった障害も見られます。
親子関係に亀裂が生じ、希薄な状態が続くと将来的に問題が起こる可能性も否定できません。
また親の愛着が少ないと子供もインターネットやスマホに依存しやすくなるという調査結果も出ています。
ネグレクトは関心の共有不足や目を合わせられない、食事や授乳がうまくいかないなどといった異変が見られます。
ただ別の原因が隠れている場合もあるのでこれだけでネグレクトと診断できる小児科医はいません。
大切なことはスマホを触りすぎている、子供に構ってあげていないと自覚することであり、子供が母親に対して何を一番に求めているか考えることではないでしょうか。
Photo by christina rutz