なんとなく歯や顎が痛む、子供が歯や顎が痛いと言っている場合、もしかしたら無意識に食いしばっているかもしれません。
一度意識してみると、歯を食いしばっている自分あるいは子供に気づくでしょう。
・歯を食いしばる原因と症状
悔しいとか何かをこらえるとか、意識して歯を食いしばることはありますが、無意識に歯を食いしばっているとき自律神経が関係しているかもしれません。
人が無意識に歯を食いしばるのは交感神経の過剰作用により、筋肉の緊張が起こって歯を食いしばるのです。
その原因はパソコンやゲーム、車の運転などといった集中しすぎる作業をしているために精神的な緊張を引き起こしていると考えられます。
歯を食いしばっていると歯が擦り切れたり割れたりして最終的に入れ歯や差し歯、かぶせものが破損することがあります。
さらに歯茎に負担がかかるので歯周病、知覚過敏の原因となりますし、顎の骨や関節に負担がかかれば口が大きく開けられない、痛みを感じ全身がゆがむ顎関節症を引き起こすこともあります。
・歯を食いしばってしまうときの対策
歯を食いしばるのは無意識ですからどうしようもない、と思うかもしれませんが一度気づくと意識して改善しようとすることができます。
たとえば作業中は上下の歯の間に隙間を作る、深呼吸やストレッチを取り入れて緊張をほぐす、頬杖をつかないことやうつぶせ寝を止めること、硬い食べ物を食べないことなどが対策となります。
もし病院で本格的に対策を取りたい場合は歯科あるいは口腔外科にかかりましょう。
必要に応じてレントゲンやMRI撮影をし、歯や歯茎、顎の関節を診察します。
ほとんどの場合はマウスピースを作る治療を行いますが、顎関節症にかかっている人で顎の関節をスムーズに動かすことが難しい場合は潤滑剤の注入あるいは手術をすることになります。
噛むということは非常に大切な行為ですからその機能を低下させてしまう食いしばりは避けたいところです。
お子さんでも無意識のうちに歯を食いしばっていることがありますので注意して見てみましょう。
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