皮膚病と言うとひどくなっても命にかかわるようなことはない、というイメージですがスティーブンス・ジョンソン症候群は命にかかわる皮膚病です。
そんなスティーブンス・ジョンソン症候群にかかった少年の奇跡の物語が話題となっています。
・病気発症、しかし病名が判断できない
マンディ・スミスさんは小学生の息子ザカリーくんを持つ母親ですが、ある日学校に迎えに行くとザカリーくんが両足と両目がかゆいと言いだしました。
おそらくツタウルシのポイズンアイビーにかぶれたのだろうとかゆみ止めを塗ってその場をしのぐことにしました。
ところが翌日、ザカリーくんは全身に湿疹の症状を持ち、高熱が出てしまったのです。
対処法が分からずマンディさんは病院にザカリーくんを連れていくことにしたのです。
ところが医師にも原因が分からず、感染症ではないかと様々な薬を試しましたが症状はひどくなる一方です。
両目は充血し、唇はひび割れ、見るに堪えない姿へと変わっていったのです。
・看護師が気づいたスティーブンス・ジョンソン症候群
ある看護師がザカリーくんはスティーブンス・ジョンソン症候群にかかっているのではないかと疑いました。
スティーブンス・ジョンソン症候群は風邪のような症状に始まり、発症するとすぐに症状が広がり死に至ることが多い病気です。
一般的にはある種の薬へのアレルギー反応ですから、ザカリーくんが数日前に飲んだ片頭痛の薬が原因ではないかと疑われました。
水ぶくれができた皮膚は向けはじめ、ザカリー君の90%の皮膚を侵し、さらに肺にまで浸透していったため医師は人工的に昏睡状態にし、新しい皮膚を再生させるために人工的な皮膚でザカリーくんを包み込んだのです。
生きるか死ぬか誰にもわからない状況でしたが、ザカリーくんは懸命に戦い、1カ月で意識を回復、体もすさまじいスピードで回復していったのです。
幸い後遺症が残ることもなく、奇跡の回復を見せたザカリーくんの物語は今も語り継がれています。
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