子どもの歯が抜けることは子供の成長を実感するとても喜ばしい出来事ですが、日本では乳歯を屋根の上に放り投げると丈夫な大人の歯が生えてくると言われています。
しかし欧米では保管する歯髄細胞バンクという考え方が広まっています。
・トゥースバンクの役割
欧米では抜けた歯を枕の下に置いておくと妖精がコインに変えてくれるという言い伝えがあります。
そして親御さんはその乳歯をどうするのかというと、トゥースバンクに預ける親が増えているというのです。
アメリカをはじめ欧米で広まっている働きですが、トゥースバンクは歯を貯蔵する場所つまり歯髄細胞バンクと言われています。
なぜ取っておくのかと言うと乳歯に隠された幹細胞が将来病気やけがの回復に役立つと言われているのです。
国立歯科・頭蓋顔面研究所によると、乳歯には自己複製能やあらゆる細胞に分化する働きを持つ幹細胞があることが分かったのです。
つまり病気やケガで体の一部を失ったり、損傷したりしても幹細胞を使えば元に戻るということです。
・広まる乳歯を預ける活動
しかし幹細胞は年齢とともに衰えていくため、乳歯の幹細胞も徐々に力が減っていってしまいます。
そのため大人になって幹細胞が必要と言っても、永久歯から幹細胞を取ることは困難になるのです。
そこで歯髄細胞バンク会社が設立され、届けられた入試からすぐに幹細胞を採取、培養士、保管されるのです。
ただし使用できるのはウイルスや虫歯になっていない乳歯だけですから、採取するためには歯医者に行く必要があります。
日本でもiPS細胞がノーベル生理学・医学賞を受賞したことで話題になり、歯髄細胞バンクにも注目が集まっています。
日本の場合は乳歯のみならず親知らずの保管もできるということで親知らずが生えてくる年齢になっても希望が持てるということです。
専用容器にて-196度で保管される幹細胞が将来的にあなたの体の役に立つかもしれないとしたら、歯髄細胞バンクについてもっと知りたいと思うのではないでしょうか。
Photo by anthony kelly