女性が命がけで出産するということは自然分娩でも帝王切開でも変わりありません。
しかし帝王切開の場合、女性の体に大きな影響を与えることがあることをご存知でしょうか。
・帝王切開がもたらす体の痛み
帝王切開は前置胎盤や多胎妊娠、逆子などの理由で事前に決められたり、出産中の思わぬ事態により緊急に行われることがあります。
そしてその帝王切開が2011年には5件に1件つまり全出産件数の20%は行われているというのです。
帝王切開はメスを使ってお腹を切り開きますから痛みが伴います。
麻酔が切れると個人差はあるものの激しい痛みを感じる人もいますが、血流が悪くならないようベッドの上でも上半身を動かさなければなりません。
傷跡は1年ほどで目立たなくなりますが、治りの速さは縦に切るか横に切るか出もだいぶ変わります。
3カ月くらいは赤みが引かないので気になる方もいるようですが、いつまでも残る傷ではありませんので心配することはないでしょう。
・心へのダメージもある
帝王切開も自然分娩と同じようにホルモンバランスの変化があり、精神状態の不安定が起こります。
中には帝王切開に後ろ向きな気持ちを抱き、ネガティブ思考に陥る人もいます。
しかし帝王切開も立派なお産で、赤ちゃんがお腹から出てきた瞬間から母親になったことは間違いありません。
たとえ帝王切開でも母乳をきちんと出すようホルモンが指令を出しますので、間違いなくあなたはママになったのです。
ですから帝王切開で生んでしまった、母性が出ないのではないかという心配はする必要はないのです。
周囲から心無い言葉をかけられることもあるでしょう、帝王切開は楽でいいと言われることもあるでしょう、ですが帝王切開は帝王切開を経験した人にしかわからない痛みもあるのです。
次の子供は1年開けるべきという医師の言葉もありますが、これも子供と母体のことを考えてのことです。
帝王切開はママが赤ちゃんの命を守るために選択したことであり、決して間違いではありません。
そのことをママだけではなく周囲の人も理解することが大切ではないでしょうか。
Photo by Julita B.C.