一口に発達障害と言っても、ADHDや自閉症、アスペルガー症候群などがあり、それぞれに異なる特徴があります。
まだ、はっきりとした原因が分かっていない発達障害ですが、実は睡眠が発達障害の発症の原因になっているかも知れないと言われています。
・発達障害には睡眠が関係している??
発達障害と睡眠の関係が書かれた「子供とねむり」という本があります。
この本を書いたのは、発達障害などを専門としている兵庫県立リハビリテーション中央病院の三池輝久先生です。
「子供とねむり」には、発達障害の発症原因が、赤ちゃんの眠りにあるかも知れないということが記されています。
ADHDや自閉症、アスペルガー症候群といった発達障害は、生まれつきの脳の機能障害と言われています。
そうした脳の機能障害が起こるのかは明確には分かっていないのですが、睡眠不足や睡眠の質の低下が関係しているのではないかと追求されています。
睡眠には実にさまざまな役割があります。
日中活動中に使った神経伝達物質を、元に戻し補充するという役割があります。
またエネルギーを作っているミトコンドリアを休養させる役割もあります。
脳が統合的に機能出来るよう、整えられるという役割もあります。
つまり睡眠には日中の活動中に生じる脳や体のアンバランスを、元の状態へとバランスを整えるとても大切な役割があるのです。
・睡眠障害をチェックしよう
「子供とねむり」の中では、日本の赤ちゃんや子供は、世界に類を見ないほどに睡眠時間が少ないと指摘しています。
これは親の夜型生活などが関係していると言います。
また、睡眠をしっかりと取ることで、発達指数が改善することも分かっていると書かれています。
赤ちゃんが睡眠障害かどうかを判断するチェック項目があるので、参考にしてください。
『なかなか入眠できない』『睡眠中何度も目が覚めしまう』『いちど目が覚めると、1時間以上寝ない』『睡眠時間が9時間以下である』『不機嫌でよく泣いている』などがあります。
もしも、該当する項目が多ければ、一度小児科に相談してみてください。
赤ちゃんや子供の睡眠リズムを整えてあげることは、発達障害を防ぐためにも、健康な成長のためにも大切なことです。
Photo by Raisa Rocha