HIV感染者に対する偏見は大きいものの、HIVに対する知識は低い人が多いのではないでしょうか。
HIV患者だからといってすぐに死ぬわけではなく、また元気な赤ちゃんを産むこともできます。
・HIVが母から娘に感染・・
イギリスのマンチェスターで暮らす20歳のパイーダさんという女性は、9歳の時にHIVに感染していることが判明します。
パイーダさんの母親もHIV感染者だったのですが、娘のパイーダさんがHIV感染者であると分かるまで、自分の病気のことを全く知らなかったと言います。
パイーダさんはHIV感染者である母親から感染したのです。
パイーダさんの母親は、この事実を知ったとき打ちのめされ、激しいうつにもなったそうです。
当時はまだ9歳だったためにすぐには病状を告げず、11歳になった時にHIVに感染していることを告げたそうです。
パイーダさんは、この事実を知ったとき、自殺したくなるほどショックを受けたと言います。
それまで食べ物や飲み物をシェアしていた友人も避けるようになるなど辛い経験もしますが、16歳の時に自分がHIV感染者であることをカミングアウトしました。
さらに、Facebookでは自分の思いや感染に対しての注意喚起を促しています。
・HIVになった娘は、薬を飲みながら出産!
パイーダさんはやがて自分が妊娠していることを知ります。
自分と同じようにお腹の子どもにもうつしてしまうかも知れないという不安はあったものの、産みたいという気持ちが勝り出産を決意します。
パイーダさんは、毎日欠かさず薬を飲んでいたそうですが、大きな不安にも襲われたといます。
しかし、子どもが欲しかったパイーダさんはそれを乗り越え無事に元気な男の子を出産します。
すくすく育ち、今は5か月になっているそうです。
そして、HIV感染の検査を行ったところ結果はネガティブだったそうです。
しかしパイーダさんへの世間の声は必ずしもポジティブなものばかりではなく、20歳で避妊もせず子どもを産むことや相手にうつしているのでは、といった厳しい声もあります。
HIVに対しての知識がなければ、すぐに死を連想しますが、パイーダさんのように妊娠し親になることもできます。
適切な治療により感染を防ぐことができ、普通の生活が送れることを知ってもらいたいですね。
Photo by Karina Hawllens