働くママには切実な問題である育児休業の延長論について考えてみましょう。
厚生労働省では、育児休業の取得期間を延長する方向で法改正の検討を始めましたが、これには賛否両論がありますので、それぞれの意見を見ていきましょう。
・法定育休延長論には賛否!0歳ニーズを減らす狙いが・・
育児休業の取得期間が延長されれば、0歳から子供を預ける必要がなくなります。
待機児童を大幅に減らすことが期待出来ると同時に、預け先がないことから育休者が離職してしまうことも防ぐことが出来ます。
日本の待機児童問題は、0歳ニーズを減らすことができれば、かなり解決できると見られています。
子供の年齢が低いほどに多くの保育士を必要とします。
1,2歳児は6人に対して保育士1人が必要なのに対して、0歳児は3人に対し保育士1人が必要とされています。
待機児童のおよそ7割が1,2歳児なので、保育所を確保するために育休を短縮してまでも、預けやすい0歳のうちに子供を預ける親もいます。
育休期間が延長されれば、早い時期から子供預ける親も減り、0歳ニーズの減少と待機児童問題の解決が期待されます。
・女性活躍の流れに反するとの意見も!
しかし、育児休業の延長は、女性活躍の流れに逆行するとして反対する意見もあります。
人手不足や女性社員育成に悩む企業も多く、「1年以上も休んだら、本人にとっても会社にとっても損失となるので、なるべく早くに復帰してもらいたい」という現場の声も多くあります。
育児休業を延長することで期待できるメリットとデメリットは、どちらも納得できるものです。
それぞれの立場や環境によって意見も全く違うものになるので、しっかりと検討して欲しいですね。
Photo by Jesse Davis