スヤスヤと眠る赤ちゃんはとても可愛く、いつまでも見ていたいものですが、そんな時、赤ちゃんの動作がぴくぴくとしていることに気が付かないでしょうか。
寝ている時に赤ちゃんがぴくぴくするのは、実は大切な意味があったのです。
・どうして!?赤ちゃんの睡眠中のぴくぴく運動
赤ちゃんが寝ている時、手足や目、眉や首、顔といった部分がぴくぴくと動くことがあります。
この赤ちゃんのぴくぴく運動は、夢を見ていてそれに反応して身体が動いているのではないか、といった説があります。
もう一つ、このぴくぴく運動には、赤ちゃんの成長と深い関わりがあるのではないかとも言われています。
睡眠には脳をしっかり休めるためのノンレム睡眠と、身体を休めるためのレム睡眠の2つの種類があります。
レム睡眠の時の脳の活動は、起きている時と同じ程度に活動していると言われています。
このレム睡眠と赤ちゃんの睡眠中のぴくぴく運動の関係性について、研究が進められています。
ぴくぴく運動は、レム睡眠時に起こっていることが分かっており、これは運動感覚神経の発達のために大切なことではないかと予想されています。
レム睡眠時に、身体の一部を動かすことによって身体の機能について脳が学習しており、どのように使うのかという脳の回路を発達させているのでないか、と見られています。
・ぴくぴく動かす部位は、これから成長する部位だった!?
アイオワ大学の研究チームでは、これを確かめるために、生後2週間から18ヵ月までの赤ちゃんを観察し、ある傾向があることを発見します。
例えば、首が座ってきた赤ちゃんは、睡眠中の首のぴくぴく運動は他の部位のぴくぴく運動よりも減少してくることが分かりました。
そして、睡眠中に手首や指のぴくぴく運動が多くなってくると、昼間、手を伸ばして何かを掴もうとする行動が増えてきたのです。
この観察により、レム睡眠中に身体を動かすことで脳が身体の動かし方を学習しており、そして昼間、起きている時に実際にスムーズに動かせるようになってるといったことが分かります。
これは今の時点では仮説でしかないのですが、赤ちゃんがいる家庭では、寝ている時のぴくぴく運動と昼間の動きを良く観察してみると面白いかも知れませんね。
Photo by Oleg Sidorenko