子供は社会生活が始まると、今までなかった社会でいろいろなことを体験します。
時には辛い経験をすることもあります。
そんなつらい経験をわざわざ繰り返し真似する子供もいます。
わざわざ辛かった経験を真似する子供たちの心理とはいったいどのようなものなのでしょうか。
・子供は本来ありのままの自分であっていい
本来生まれたての赤ちゃんは自分の思い通りに感情を表現します。
お腹が空いては泣き、おむつが濡れたら泣き、楽しければ声を出して笑います。
それは感情を示さなければ周囲に気が付いてもらえないから。
しかし、言葉を覚え、いろいろな社会がひろがってくると、周囲に合わせることも必要となります。
叱られることはできるだけ避け、できるだけ周囲が喜ぶような行動をするようになります。
この行動が顕著になると、常に人の顔色が気になる、自分の言いたいことが人に伝えられないなどといったことが起きてきます。
辛かった出来事をわざわざ繰り返し、周囲に認めてもらおうとしているのです。
・親に認めてほしい
失敗した経験やつらかった経験をわざわざ何度も繰り返し真似する子供たちの心理には、そのような経験を再現することで周囲に認めてほしいという気落ちが隠されています。
ですから、親がしっかり受け止めてあげることでその行動は減少していきます。
しかし、この時に親に否定されると、その行動はますますエスカレートしてしまいます。
ひどい時は心の傷となってしまい、大人になっても何らかの心の病を引き起こす原因となってしまいます。
子供が何度もつらかった出来事を繰り返すからと否定せず、毎回受け止めてあげてください。
受け止められた安心感から子供はさらに成長できます。
辛かった出来事を大人はすぐに忘れようとしますが、子どもにはなかなかできません。
その為、何度も繰り返して真似して見せることで忘れようとします。
その時、周囲がしっかりと受け止めてあげることができれば、子供は徐々に忘れることができます。
Photo by Philippe Put