カナダで日本語をしっかり学ばせるというのは、まず第一の課題です。
周りは基本的に英語ですから、自然と英語には染まっていきます。
学校ではフランス語も学びますから、どうしてもヨーロッパの言語に偏ります。
私はフランス語はできませんので、娘と一緒に学ぶ事になりそうです。
家では私が日本語のみで話すようにはしていますが、家庭内は英語の為どこまで身につけられるかは私次第という事になります。
言葉の事で心配していたそんな折、とある日本人のママさんのお話を聞く機会を得ました。
出産は日本だったそうですが、今はトロントで子育て中です。
お子様は幼少期は日本で過ごされているので、日本語、英語とも問題なくコミュニケーションはできます。
言葉の問題は全くありません。
しかし、一つ興味深い事を仰られていました。
それは、日本人らしい感覚を養う事が難しいかもしれないという事。
例えば、
”制服を着る”
”給食で皆と同じものを食べる”
”集団で同じ事をする”
日本にいたら疑問に思う事もなく、学校でごく当たり前にする事ばかりです。
そういう事になっている、という暗黙の決まりごと、ですね。
こういった感覚がカナダにいると身につかないので、
”どうして皆と同じ事をしないといけないのか?”
”どうして皆と同じ食べものを食べないといけないのか?”
と、お子様は思ってしまうのだそうです。
日本語学校にも通っていらっしゃるそうですが、どうもこういった日本の習慣に違和感を感じている様子だとお話しされていました。
そのママさん曰く、日本語の読み書きは練習次第で何とかなるし、本人がやる気があればそれこそ大きくなってからでも習得はできるでしょうと。
ただ、集団で皆と同じ事をしなければならないとか、そういった事を理解することの方が大変だと。
たとえ日本生まれでも、カナダで育つ事で感覚はむしろカナディアン。
娘は生まれはカナダ、将来の学校教育も今のところカナダの予定ですから、娘には日本人的な感覚を身につけさせる事はあまり考えていません。
もし将来、日本の学校に通いたいと言い出せば、その時に教えていく事になるでしょう。
ただし日本の文化的な事は、興味を持てば少しずつ体験させたいと思います。
子供の性格にもよりますが、カナダで日本人らしい感覚を養う事はどうやら簡単では無さそうです。
カナダのマルチカルチャーな大都市、トロント在住。(まだ1年半と少し)
日本大好きラテン系カナディアンの夫と、ハーフの娘との3人暮らし。
趣味の手編みで娘の服やあったか小物を作りつつ、寒さに耐えながら春を待ち焦がれる毎日。
特技・趣味:絵画、手作り(ビーズアクセサリー、かぎ針編み、レース編み等)
家族構成: 夫 / 娘 1歳
Main photo by Helgi Halldórsson