子供というのは寝ている時に成長していきます。
これは体だけでの話ではなく、脳も寝ているあいだに成長するんですね。
つまり、子供は十分に睡眠を取る必要があるのです。
ある研究では、睡眠時間が長い子供は、海馬といって感情や記憶をつかさどる脳の一部の体積が大きくなることが分かっています。
睡眠時間が短い子供と長い子供を比べると、海馬の体積が1割以上も変わってくるので、睡眠は子供の脳の発育にとって、とても重要なのです。
日本の子供は明らかに夜型に変化していて、夜10時以降に寝る子供の割合は、3歳まででも半数を超えていると言われています。
子供が昼間に覚えたこと、学んだことを記憶として残すためには、8時間ぐらいの睡眠が必要です。
ですが10時以降に寝る習慣がついてしまっていると、十分な睡眠時間を取れないために、覚えたこともすぐに忘れてしまいます。
これが習慣化したまま成長すれば、学校に行くようになっていくら勉強をしても、それを記憶として残せなくなるため、結果的に学力の低下が引き起こされるのです。
実際、子供の睡眠と学力に関する調査でも、睡眠時間が8時間以上の子供と6時間未満の子供では、確実に睡眠時間が短い子供の方が劣っていることが分かっています。
もちろん学力だけが大事ということではありませんが、学力が低下すると学校の授業についていけなくなります。
すると、学校に行くのが嫌になって不登校になってしまうこともあるので、小さいうちから早寝する生活習慣を作ってあげることは大切なのですね。
Photo by Jay Ryness