感染症を防ぐためには、とにかく徹底的に手洗いをすることです。
手というのは、極端な言い方をするとウイルスや雑菌の運び屋となるもので、多くの感染症は手から移ります。
特に子供は何でも触りますし、その手で顔を触ってしまいますから、手を不潔な状態にしているのは感染症の一番の原因とも言えるのです。
ただし、手はただ洗えば大丈夫というのではなく、正しい手洗い方法というのがあるのできちんと覚えて子供に指導していきましょう。
まず、もっとも大事なのは必ず石鹸を使うということです。
水やお湯ではウイルスや雑菌は取り除くことが出来ないので、石鹸を使って洗うのが感染症を防ぐ手洗いの基本になります。
より効果を高めるには、殺菌作用がある石鹸を使うのが効果的です。
洗い方は、手をしっかり濡らしたら石鹸をつけてよく泡立てます。
泡を手から手首まで広げたら、指の間、指先、爪の間、手のひらのシワ、手の甲など細かい部分まで洗っていきます。
また手首は洗い忘れがちなので、長袖を着る季節でもめくって洗う習慣をつけるようにしてください。
手首から爪の先までしっかり泡で洗ったら、すべての泡を洗い流していきましょう。
ただし、ここで気をつけたいのは、泡が落ちれば大丈夫ということではないことです。
石鹸だけではウイルスは死滅しないので、最低でも20秒は念入りに流してください。
ちなみに、15秒だとウイルスは10分の1に減りますが、30秒だったら100分の1まで少なくなると言われていますから、しっかり洗い流すこともとても大事なのです。
手洗い後は、濡れたままにせず、清潔なタオルや使い捨てのペーパーなどで水分を拭き取り、さらに消毒用アルコールを手全体にもみこめば、より念入りに消毒できるでしょう。
ただし消毒用アルコールは肌が弱い人には手荒れの原因になるので、様子をみて使いましょう。
この手洗いをしっかり守って、感染症を防いであげましょう。
手洗いを嫌がる子には、バイ菌の画像や絵本などを見せて、泡がやっつけているイメージをもたせる声がけをすると、少しは協力してくれるかもしれません。
Photo by Juhan Sonin