知っておいてほしい、
<プールから帰って1時間後にベッドの上で『溺死』した子ども>の話です。
●何がいけなかった?死亡事故の例
母親とプールで遊んだ10歳の少年が、元気に帰宅。
その後「眠い」と言って少年はお昼寝をしました。
ところが、1時間後にベッドの上で、顔が泡だらけになって死んでいるのが見つかったのです。
…少年の死因は『溺死』でした。
これは、2013年6月にアメリカで起こった、実際の死亡事故で、日本でも普通に起こり得る事故なのだそうです。
水中でなく、自宅のベッドの上で『溺死』!?そう言われても、すぐには信じられませんね。
どうしてこんなことになったのでしょう?
●『乾燥溺死』はスプーン1杯の水でも起こる
実はこのような死亡事故は『乾燥溺死』(Dry Drowning)と呼ばれるそうです。
『乾燥溺死』は全ての溺死のうち、1~2パーセントを占め、特に子どもにはよく起こり得る事故なのだそうです。
普通、溺死というと、肺に水が入って、呼吸ができなくなることが原因で亡くなることを思い浮かべると思います。
ところが『乾燥溺死』の場合は、水遊び中に飲み込んだ水が、なんらかの原因でのどの痙攣を引き起こし、やがて時間が経ってから呼吸困難になって子どもが亡くなってしまうのだそうです。
このニュースを報じたCBSの取材に対して、ニューヨークの医師、ルイス博士は「ほんのスプーン1杯の水でも、誤って肺に入り込んでしまう事もある」と説明しています。
極端な話、水遊びだけでなく、入浴や飲食でも、うっかり引き起こされる可能性があるわけです。
では、我々、保護者は何に気をつければよいのでしょうか?
●前兆が見られたらすぐ病院へ
『乾燥溺死』の前兆として、「極度の疲労・眠気」「呼吸困難」などの様子が見られるそうです。
もしお子さんが水遊びの後、これらの症状や、いつもと違う様子があれば、すぐに医師の診察を受けるように、とルイス博士は警告しています。
お子さんの様子の変化に気づけるのは、やはり普段の様子をよく知っているママやパパが多いでしょう。
「なんか変だな?」と感じたら、目を離さず、しっかり様子を見守ってあげましょう。
そして早めに診察を受けることを、おすすめします。例え異常が見つからなかったとしても、医師の確認を受けると安心ですからね。
<出典>
YouTube「Boy dies 1 hour after swimming」
Photo by Lars Plougmann