子どもが3人以上いる家庭も多く見られますが、子どもが多い家庭では、親の手がまわりにくい分、子ども同士で自発的にいろんな役割を担うことが期待できます。
例えば、親の手が2本しかない時、第1子と第2子が手をつないで歩き、第3子は母親と手をつなぐ、などのケースがあります。
ある程度大きくなると、上の子が下の子を見る、公園などに遊びに連れて行くということも多いですね。
また、上の子が大きいと、赤ちゃんのお世話も喜んで、自分から手伝ってくれるようです。10歳も年下だと、まるで小さいママやパパのように面倒を見てくれる子もいるようです。しかし個性もあるので、必ずしも年齢に開きがあれば、下の子の世話を買って出てくれるわけではないのですが。
また、3人以上だと人間関係の縮図ができる、社会ができあがる、と言われるように、ケンカ一つとっても複雑なパターンが生まれます。
単純な1対1だけにとどまらず、1対2になったり、2人のケンカを他の子が仲裁したり、下の子同士のケンカを上の子が叱ったり…。
一番年下の子が、自分より年上のきょうだいに負けて、一番年上の子に言いつける、なども、人間関係の典型的な縮図ですね。人間の力関係や矛盾、展開の変化に敏感になり、社会で柔軟に生きていく術となると考えられます。
また、子どもが多い家では、家事を子どもたちに分担してもらうケースも多いようです。階段の掃除、ゴミ出し、お風呂を洗う、片づけをする、ご飯の支度を手伝う、などいろいろあります。みんなでやるので、自分の担当は当たり前のようにこなし、さぼっている子を他の子が注意する場面なども見られるようです。
子どもが多いと、親の手や愛情が足りなくなるのでは?と心配する人もいるようですが、そんなことはありません。
親がかけてあげた愛情は、下のきょうだいへの優しさとなりますし、家事の手が足りない部分は、子どもたちが自主的に動くきっかけとなり、子どもは多くのことを学べるようです。
ただし教育費は人数に比例する傾向がありますから、幼少期にしっかり貯蓄したり、学費が偏らないよう、先を見通して配分することが大切です。
Photo by Brian