小さな子どもは、好奇心が旺盛です。
親がいない間に、食べもの以外のものを誤って飲み込んでしまう事故も起こります。
食べもの以外のものを飲み込んでしまうことを誤飲(ごいん)といいますが、毎年、小さな子どもの誤飲事故は多数発生しています。
もしも家で子どもが何か飲み込んでしまったら、まず口の中を確認しましょう。
どうしてもびっくりしてしまいますから、大人は大きな声を出してしまいますが、口の中にものが入っている時に、この大人の声でびっくりして、気管に吸い込まれてしまう恐れがあるので、落ち着いてそっと口の中を確認するようにしましょう。
口の中に含んでいる場合には、速やかに指で掻きだしてあげましょう。
保護者が慌てていると、反対に奥に押し込んでしまうことがあるので、落ち着いて行なうことが大切です。
しかし、家の中にもいろいろなものがありますから、飲み込んだものによっても対応の仕方が異なります。
少量の紙やクレヨン、絵の具や石鹸、乾燥剤や粘土などを誤飲した場合には、それほど心配はないでしょう。
出来るだけ飲み込んだものを取り除いて、しばらく様子を見ておいて大丈夫です。
飲み込んだものうまく吐かせるには、子どもの頭を低くして、大人の指を喉の奥に入れて、舌を押し下げるようにしましょう。
比較的安全なもので少量であっても、後で症状が変わる場合もあるので、しっかり子どもの様子を見て、変化があれば医療機関を受診するようにしましょう。
また、飲み込んだものの種類や子どもの状態によっては、吐かせてはいけない場合もあります。
漂白剤やカビ取り剤のような強酸、強アルカリ性のもの、画鋲やガラスなどの鋭利なものを誤飲した場合には、そのまま吐かせないで、すぐに病院に行きましょう。
また、子どもが痙攣を起こしたり、意識がないとき、石油や除光液などの揮発性のものを飲み込んだ場合は、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
Photo by Dan Hughes