子どもの発達、教育のための教室はたくさんありますが、これという明確な正解がないのが育児です。
いろいろな育児法もあり、自分の子育てに自信を持てない親も多くいます。
少しでも良い環境で育てたいと思うがあまり、宗教めいた極端な育児法や教育法を知らず知らずに盲信してしまうこともあるので注意が必要です。
生後4ヶ月の赤ちゃんが亡くなったズンズン体操は、まさにその一例と言えるでしょう。
ネットにもズンズン体操の動画が載っていますが、明らかに危険な体操です。
赤ちゃんを仰向けにしてソケイ部、そしてうつ伏せにした赤ちゃんの仙骨部分に手を当てて、リズミカルに揺らすのがズンズン体操です。
赤ちゃんの首がほぼ180度回転している画像や、うつ伏せになった赤ちゃんを押さえつけている画像などが紹介されており、目を背けたくなるような体操です。
このズンズン体操と言われるマッサージを行っていた姫川被告は逮捕されています。
生後4ヶ月の赤ちゃんが亡くなるまでに、実に6,000人もの赤ちゃんを施術してきたというから驚きです。
大人でもこんなマッサージをしたらかなり痛いですし、赤ちゃんに悪影響なのは一目瞭然であるにもかかわらず、このズンズン体操が広まっていったのには、このズンズン体操を行っていた姫川被告が運営していたクリニックがNPO法人であったことも大きく関係しているでしょう。
NPO法人だから、という安心感がママたちの間にあったはずです。
ズンズン体操は、免疫力を高める効果や、アトピー性皮膚炎、ダウン症の子どもの免疫不全にも効果があると提唱されていました。
親であれば、少しでもそれらの症状を改善したいと願うものです。
ママたちは、この非常識にも思えるズンズン体操に、改善の可能性を求めていたのでしょう。
しかし、このような悲劇を繰り返さないためにも、子どもが本当に嫌がっていたら止めること、子どもの様子を把握して守ってあげられるのはママだけであることを忘れないで下さい。
Photo by Jon